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【歯科】保団連の要望を一定反映
―16年診療報酬改定―

全国保険医新聞2016年4月5日号より)

 

 2016年診療報酬改定では、保団連、協会・医会が厚労省に対して繰り返し求めてきた要求が、一定反映されたので紹介する。

歯管・歯在管の管理計画書の算定要件が削除

 歯科疾患管理料(歯管)および歯科疾患在宅療養管理料(歯在管)で、算定要件から患者への管理計画書の提供が削除された。また、患者への管理計画書の提供は、新たに文書提供加算として評価され、別途算定が可能となった。

訪問診療料の算定要件が一部緩和

 訪問診療1は、臼患者の容体急変等によりやむを得ず治療を中止した場合に加え、A「著しく歯科診療が困難な者」に準じる状態等により20分以上の診療が困難な場合も算定可となった。
 訪問診療2は、患者の容体急変によりやむを得ず治療を中止した場合にも算定可となった。
 同居する同一世帯で2人以上9人以下の患者に訪問診療した場合、訪問診療2の算定となっていたが、1人は訪問診療1を算定し、訪問診療1を算定した患者以外は訪問診療2を算定することとなった。
 特別の関係の施設等への訪問診療の取り扱いは、訪問診療料は算定できず、初・再診料の算定となるが、その旨をレセプト摘要欄に記載すれば、訪問診療料を算定したとみなし、急性対応や歯科訪問診療補助加算、その他の特掲診療料が算定可となった。

2016年歯科新点数 主な改善点

保団連の改善要望のうち実現したもの
 〔医学管理〕
歯科疾患管理料の@患者へ渡す管理計画書の提供が算定要件から削除、A管理計画書の別途評価
歯科疾患在宅療養管理料の@患者へ渡す管理計画書の提供が算定要件から削除、A管理計画書の別途評価
 〔在宅診療〕
歯科訪問診療料の@ 20分要件の一部緩和、A同居する同一世帯で、2人以上9人以下の患者に訪問診療を行った際の取り扱いの改善、B特別の関係の施設等への歯科訪問診療の取り扱いの明確化
在宅歯科医療推進加算(旧在か診)における訪問診療1の実績要件の緩和
 〔検査〕
歯科訪問診療料の歯周病検査における口腔内写真検査の算定要件の緩和
混合歯列期歯周病検査の要件緩和、評価の見直し
 〔リハビリテーション〕
@歯科口腔リハビリテーション料1と有床義歯管理料の併算定の明確化、A歯科口腔リハビリテーション料2における装置に係る要件の明確化
医学的に摂食機能療法の有効性が期待できる患者の対象拡大
 〔処置〕
歯周病安定期治療治療(T)の算定要件の拡大
 〔手術〕
口蓋隆起形成術および下顎隆起形成術における義歯作製要件以外の算定要件の緩和
 〔欠損補綴〕
補綴時診断料の算定単位の緩和
テンポラリークラウンの算定時期の見直し
リテイナーの算定時期の見直し
ブリッジの支台歯となる第一小臼歯へのレジン前装鋳造冠の適応拡大
歯科用金属アレルギーを有する冠に対するCAD/CAM冠の適応拡大

 

以上