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各党のマニフェスト比較
(保団連作成)

項目 自由民主党 公明党 民主党 日本共産党 社会民主党 国民新党
1−2011年度までの社会保障費自然増について ※2011年度までの社会保障費自然増の2200億円削減方針をやめることに「賛成」。
・社会保障制度について、少子高齢化が進展する中にあっても、暮らしの安心を支えるセーフティーネットとしての機能を果たし、将来にわたって国民にとって安心、信頼できるものとなるよう、社会保障制度の一体的見直しを進める。
命の大切さを第一に、女性や子ども、高齢者や障害者が安心できる社会に向けて、生活を守り抜く公明党は、医療政策、介護政策の充実に取り組む。 ・2200億円削減は行わない。
※医療崩壊を食い止めるために十分な予算を確保する。
・深刻な経済危機だからこそ、自公政権がとり続けてきた社会保障削減路線を撤回し、くらしを支える社会保障制度の拡充へと大きく転換する。
・公的医療保障を切り縮める政治を転換する。「保険証一枚」あれば、だれでも、どんな病気でも医療が受けられるという「国民皆保険」の原則にもとづき、医療制度を土台から建て直す。
※2011年度までの社会保障費自然増の2200億円削減方針をやめることに「賛成」。 ※2011年度までの社会保障費自然増の2200億円削減方針をやめることに「賛成」。
2−医療費総枠を拡大について 安心できる医療のために、診療報酬のプラス改定により医師数の増加や地域医療の再生を進める。 先進国水準に比較して低い医療費及び医師数等の水準を引き上げ、医療提供体制の強化と医療従事者の処遇改善を図る。 総医療費対GDP比をOECD加盟国平均まで今後引き上げる。
医療崩壊をもたらした大きな要因は診療報酬の連続引き下げである。「総額削減」、保険外診療の拡大をやめ、安全・有効な治療は速やかに保険適用する、薬・医療機関にかたよった報酬のあり方を見直し、医療従事者の労働を適正に評価するなどを進め、質の高い医療が受けられる医療供給体制を目指す。
・とくに、総務省「公立病院ガイドライン」が自治体病院の閉鎖や病床削減に拍車をかけ、「医療崩壊」の引き金を引いている。「医療費削減」路線そのものを転換し、国の責任で計画的な打開策を投じることが必要。
※国の負担を増やして、医療費総枠を拡大し、OECD加盟国平均並みに引き上げることに「賛成」。 医療費をOECD先進国並みに引き上げるとともに、医師、看護師、介護士の不足を解消し高齢化社会に対応する。
3−患者窓口負担について 高齢者の一部負担金は7参照。 ・70〜74歳の1割負担を継続。
・外来医療における高額な医薬品の利用拡大等による負担増をふまえ、自己負担限度額の引き下げや、外来医療での受領委任払いの適用など、高額療養費の見直しを行う。
・医療・介護・自立支援給付等の自己負担を合算して総合的な負担の上限を決め調整する「利用者負担総合キャップ制」(仮称)を創設する。
・70歳以上の自己負担を1割、現役並み所得者は2割とし、医療給付に占める公費割合の増加等を図る。
・小児は負担軽減
・医療従事者の増員に努める医療機関の入院の診療報酬を増額する。その際、患者の自己負担増とならないようにする。
※医療保険制度の一元的な運用を進める中で、医療費における公費、保険料、自己負担の負担割合について見直しを行う。
・窓口負担ゼロを目指し、負担軽減を進める。
・就学前の子どもと、75歳以上の高齢者の医療費を無料にする。
・現役世代の3割負担、健保、国保、本人、家族も2割に引き下げる
・70〜74歳の2割負担への引き上げを撤回する。
・国保法第44条にもとづく窓口負担の減免措置を推進する。
・医療・介護保険の国の負担割合を引き上げ、保険料・利用料を減免する。
・中学卒業まで子どもの医療費を無料にする。
※患者負担3割を2割に引き下げることに「賛成」。
※義務教育終了までの子どもは無料とすることに「賛成」。
※75歳以上の高齢者窓口負担の無料に「賛成」。
4−国民健康保険の保険料率について ※国民健康保険料の保険料率を少なくとも被用者保険並みに引き下げることについては、「その他」。 国民健康保険制度の広域運営の拡大と一元化の検討。 被用者保険と国保を順次統合し、将来、地域医療保険として医療保険制度の一元的運用を図る。高齢者の保険料負担は現行水準の概ね維持又は軽減。若年負担については現行水準の概ね維持。 ・国の責任で国保料(税)をひとり当たり1万円引き下げる。
・低所得者に対する国保料(税)の減額・免除制度を拡充する。
・公的年金等控除の縮小や定率減税の廃止など、この間の庶民増税に連動した国保料(税)の値上げから国民をまもる負担軽減策を進める。
・国保制度を安心できる医療制度とするには根本的な制度改革が必要。国保への国庫負担を計画的に1984年の水準に戻し、誰もが払える国保料に引き下げ、国保財政の立て直しをはかる。
・3参照
※国民健康保険の保険料率を少なくとも被用者保険並みに引き下げることに「賛成」。
※国民健康保険の保険料率を少なくとも被用者保険並みに引き下げることに「賛成」。
5−診療報酬を10%以上引き上げる(診療報酬削減影響をもとに戻すため) 診療報酬は、救急や産科をはじめとする地域医療を確保するため、来年度プラス改定を行う。 ※記載及び回答なし ・医師、看護師その他医療従事者の増員に努める医療機関の入院の診療報酬を増額する。
・小児医療診療報酬引き上げ。
・診療報酬の改革に取り組む。診療報酬の「総額削減」、保険外診療の拡大に反対し、安全・有効な治療は速やかに保険適用する仕組みを作る。「包括払い(定額制)」の導入・拡大に反対。薬・医療機器に偏った診療報酬のあり方を見直し、医療従事者の労働を適正に評価する診療報酬に改革する。
・医療の安全・質の向上、医療従事者の労働条件改善、産科・小児科・救急医療の充実などにかかわる診療報酬を引き上げる。
・看護婦の「7対1」以外の配置基準を満たしている全ての病院に対し、診療報酬を緊急に引き上げ、人員体制の確保を応援する。
※小泉内閣以来の診療報酬削減影響をもとに戻すために、診療報酬を10%以上引き上げることには、「その他」。 ※小泉内閣以来の診療報酬削減影響をもとに戻すために、診療報酬を10%以上引き上げることに「賛成」。
6−混合診療について ※混合診療の解禁を行わないことに「賛成」。 ※記載及び回答なし ※混合診療の解禁を行わないことに賛成。保険医療を原則とする。 ・自公政権は06年の「医療改革法」で、「混合診療」の拡大に道を開く「保険外併用療養費」の導入を強行したが、「混合診療」の拡大を許さず、「保険証一枚」でだれでも安心してかかれる医療制度をまもり、広げる・ ※混合診療の解禁を行わないことに「賛成」。 ※混合診療の解禁を行わないことに「賛成」。
7−後期高齢者医療制度について ・75歳をすぎたサラリーマンは、引き続き支える側として現役の制度に加入し続けられるようにするなど、年齢のみによる区分を見直す。また、高齢者の保険料が過大にならないよう、公費負担の拡大にとり組むなど、現行の枠組みを維持しながらよりよい制度への抜本的な改善・見直しを行う。低所得者は、保険料の9割軽減措置を継続し、外来の患者負担の月額上限を半減する。
・なお、高額療養費制度の見直しは09年度末までに結論を出し、実行する。
・現行の保険料軽減措置の継続
・被用者保険の被保険者は、被用者保険に継続加入できるよう配慮措置を講じる。
・公費5割、現役世代支援金4割、高齢者保険料1割の負担割合のうち、公費負担の引き上げを行い、保険料負担の軽減を図る。
後期高齢者医療制度、関連法案は廃止する。廃止に伴う国保負担増は国が支援。被用者保険と国保を段階的に統合し、将来、地域保険として一元的運用を図る。 ・高齢者だけ別の医療保険制度に囲い込む、世界にも例がない差別医療制度は廃止し、老人保健制度に戻す。これに伴う国保の財政負担は国が補填する。
・「後期高齢者終末期相談支援料」「後期高齢者診療料」「後期高齢者特定入院基本料」など、差別的な診療報酬を直ちに廃止する。
後期高齢者医療制度を廃止する。国民皆保険制度を守る。 ※後期高齢者医療制度を撤廃することに「賛成」。
8−診療報酬オンライン請求義務化について ※診療報酬オンライン請求義務化を中止することについて、「その他」。 医療機関等の自主性を尊重し、完全義務化について再検討する。 「完全義務化」から「原則化」に改め、小規模医療機関の撤退や地域医療崩壊が起こらないようにする。患者情報のセキュリティー強化とあわせ、医療機関でのコスト面、人材面での負担が過度にならないよう、国による財政負担や診療報酬上の十分なインセンティブを設ける。 2010年4月に予定されている医科診療所への「オンライン請求義務化」をやめ、計画を白紙に戻すことを求める。 ※診療報酬オンライン請求義務化を中止することに「賛成」。 ※診療報酬オンライン請求義務化を中止することに「賛成」。
9−「社会保障カード(仮称)」の導入計画について 社会保障番号・カードを2011年度中を目途に導入し、年金をはじめとする社会保障サービスの信頼性と透明性を向上させる。「社会保障制度改革国民会議(仮称)」の設置に向けた法整備を進める。 年金手帳や健康保険証などの役割を一元的に果たす「社会保障カード」(仮称)の早期導入を進める。これにより、年金・医療・介護など社会保障にかかる個人の情報取得を容易にし、また税制と社会保障制度の一体的な運営の強化を図ることにより、給付付き税額控除制度や「利用者負担総合キャップ制度」(仮称)の実現を図る。 税と社会保障制度共通の番号制度を導入。 社会保障の給付をその人が納めた保険料に基づく対価という考えを広げ、もっぱら保険料の取り立てを強化するために、社会保障番号制を導入することは問題。アメリカでは、社会保障番号の盗難など、年間20万人が「なりすまし被害」にあっており、国民の個人情報・プライバシーの保護という観点からも慎重な検討が必要。 ※「社会保障カード(仮称)」の導入計画を撤回することに「賛成」。 ※「社会保障カード(仮称)」の導入計画を撤回することに「賛成」。
10−外来管理加算の「5分ルール」について ※外来管理加算の「5分ルール」を撤廃することには、「その他」。 ※記載及び回答なし 外来管理に時間要件はなじまないことをふまえ、診療所負担の軽減を図るために撤廃する。 医療の実態を無視し、医学的根拠もない「外来管理加算」の「5分ルール」を廃止する。 ※外来管理加算の「5分ルール」を撤廃する事に「賛成」。 ※外来管理加算の「5分ルール」を撤廃する事に「賛成」。
11−介護療養病床の廃止方針について 療養病床再編成については、適切に措置する。
今後3年間で、介護施設の充実と、介護報酬のさらなるアップを実現する。
療養病床再編後の医療提供体制について、長期に渡り密度の高い医療サービスを必要とする要介護者への医療・介護サービスの一体的提供体制を確保するため、転換後の老健施設等への介護報酬等を実態に見合う水準に引き上げるとともに、必要なベット数の確保と、可能な限り地域で生活を続けることができる地域ケア体制の整備を図る。 当面、療養病床削減計画を凍結し、必要な病床数を確保する。総枠として療養病床38万床を維持しなければいけない。療養病床の患者は、医療が必要であるため食費、居住費も医療の一貫としてとらえ、それらを含んだ包括払いとする。また、約40万人の施設入所待機者解消のため、小規模多機能施設を現行の施設整備計画の約3倍のスピードで増設する。 介護療養病床の廃止に反対し、その医療施設が果たしてきた役割を守り、地域における慢性期医療を充実する。 療養病床の削減計画とリハビリ制限を中止する。 ※介護療養病床の廃止方針を撤廃することに「賛成」。
12−医師不足対策、医師養成数などについて 09年度は医学部定員を約700人増員したが、今後も医療確保のために、医師数を増やす。 ・2参照
・社会保険病院・厚生年金病院について、医師不足や診療科の休廃止などを防ぎ地域医療の確保を図る観点から、公的医療機関としての機能を存続できるよう、早急に対応する。
医学生を1.5倍に増やし、医師数を先進国並み(人口1000人当たり3人)を目指す。 ・国の予算投入で医師の養成数を抜本的に増やし、先進国で最低レベルの医師数を計画的に増員し、OECD加盟国平均並みの医師数にする。そのために医学部入学定員をただちに1.5倍化する。
・医学部の「地域枠」や奨学金の拡充、教育・研修内容の充実をはかる。
・医師の公的任用、公募などで医師を確保する「プール制」「ドクターバンク」、代替要員の臨時派遣など、不足地域に医師を派遣・確保する取り組みを国の責任で推進する。
医師数を増やし、地域に必要な総合医を育てる。 ※国の責任で医師を養成し、OECD加盟国平均並みに増員することに「賛成」。
13−休業保障制度をはじめ自主共済を保険業法の適用除外とする ※休業保障制度をはじめ自主共済を保険業法の適用除外とすることに「反対」。 ※記載及び回答なし 営利を目的とせず、保険会社が扱いにくい特定リスクに対応した保険や低廉なリスク移転手段などを提供し、一定の社会的意義を有する小規模・短期の「自主共済」は、規制の厳しい保険業法上の「保険業」とは区別する。 ※休業保障制度をはじめ自主共済を保険業法の適用除外とすることに「賛成」。 ※休業保障制度をはじめ自主共済を保険業法の適用除外とすることに「賛成」。 ※休業保障制度をはじめ自主共済を保険業法の適用除外とすることに「賛成」。
14−消費税について 消費税の社会保障・少子化対策への特化へ。
消費税を含む税制の抜本的改革について、09年度税制改正法附則による道筋に沿って、2011年度までに必要な法制上の措置を講じ、経済状況の好転後遅滞なく実施する。
・年金、医療、介護の社会保障及び少子化対策の機能強化を図るとともに、消費税を含む税制の抜本改革の中で、安定的な財源を確保する。
・消費税収の使途は、年金、医療、介護の社会保障給付および少子化対策の費用に限定する。消費税の見直しに際しては、複数税率の検討など低所得者への配慮措置を講じる。
現行税率5%を維持し、税収全額相当分を年金財源に充当。将来的には最低限のセーフティーネットを確実に提供するための財源にする。税率引き上げの際は、使途を明らかにし国民の審判を受け具体化する。逆進性対策として「給付付き消費税額控除」を導入する。 将来的には消費税の廃止をめざしつつ、消費税増税に反対する。当面、食料品など生活必需品を非課税にする。医療には「ゼロ税率」を適用し、医薬品などにかかった消費税が還付されるようにする。 ・消費税引き上げはしない。
・飲食料分は実質非課税とする。
消費税は上げず、全額、社会保障のための目的税とする。なお食料品等の日常生活品目は、欧米並みのゼロ税率適用とする。
15−大企業、大資産家への負担増について ※大企業の租税・社会保険料負担を先進諸国並みに引き上げることは、「反対・その他」。
※大資産家への総合累進課税を強化することには「その他」。
・法人税のあり方について、課税ベースを拡大しつつ、実効税率の引き下げを図る。
・格差の是正や、所得再分配機能の強化を図るため、所得税の最高税率の引き上げや、相続税の見直しを行う。
相対的に高所得者に有利な所得控除を整理し、税額控除、手当、給付付き税額控除への切り替えを行い、下への格差拡大をくい止める。 ・大企業・大資産家への行き過ぎた減税を見直し、特権をなくし、所得に応じた負担を求め、社会保障を支える。
・所得税・住民税の最高税率を引き上げ累進課税を強化する。少なくとも98年以前の水準(所得税・住民税合わせて65%)に戻す。
・証券優遇税制を直ちに廃止し、税率を少なくとも20%に戻す。
・大企業の法人税率を97年の水準まで段階的に引き上げる。アメリカでも導入されている法人税の累進制度を導入し、大企業に応分の負担を求める。
・この間引き下げられた相続税の最高税率を元に戻す。
・高額所得者の最高税率を50%にもどし、基礎控除は現行38万円から76万円にする。
・法人税の基本税率を34.5%にもどし、大企業の租税特別措置は大胆に縮小する。
所得格差の激しい拡大の現状に鑑み、大企業、高額所得者の税率を引き上げる。
16−憲法9条について 「自民党新憲法草案」に基づき、早期の憲法改正を実現する。 ・現行憲法を高く評価し、@国民主権主義、A基本的人権の保障、B恒久平和主義の三原則を堅持する。その上で、環境権やプライバシー権などを新たに憲法に加える「加憲」の立場をとっている。
・憲法9条についても、第1項、第2項を堅持した上で、自衛隊の存在や国際貢献等について、「加憲」の論議の対象として慎重に検討していく。
・現行憲法に足らない点があれば補い、改める点があれば改めることを提案していく。
※自衛の範囲を超えた武力行使や、国連決議によらない海外での武力行使を結果的に認めるような改憲には反対。政府が行う自衛権行使や国際協力について、国民が憲法の明文できちんと歯止めを設ける観点から憲法9条を考える。
憲法9条を生かした自主・自立の平和外交でアジアと世界に貢献する。 憲法9条の理念を実現する ※戦力不保持を定めた憲法9条を堅持することについては、「その他」。