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厚生労働大臣 舛添 要一 殿
同省医政局長 外口 崇 殿
同省同局医事課医師臨床研修推進室長  宮嵜 雅則 殿

2007年12月3日
全国保険医団体連合会
副会長・政策部長 津田光夫

 

「医師臨床研修制度に係る報告書(案)」についての要請

 

 厚生労働省の医道審議会医師分科会医師臨床研修部会でとりまとめた「医師臨床研修制度に係る報告書」(案)について、次の通り要請します。

1、「研修プログラムの改善」の今後の対応について
国民が求める医師とは、@国民患者の目線に立って、協同して診断、治療にあたってくれること、A信頼できる知識・技術・コミュニケーションスキルをもっていることであり、現在の研修で、より幅広い臨床経験とエビデンスにもとづくより的確な診断と治療の検証を日々積みあげている研修医は、国民患者からみて信頼できる医師へ育っていると実感しています。
また、接遇をはじめとするコミュニケーション研修、SP研修そして地域住民との医療相談なども従前より大きな成果をあげていることも評価すべきです。こういった評価の中、研修期間の2年間について、肯定する意見と2年では短いとの意見が出されていますが、「初期研修として2年でやる」と考えるべきだと思います。
同時に、中小病院での研修も重要であり、位置づけを明確にすべきです。

「指導体制の充実」の今後の対応について
指導医に過度の負担をかけないために、補助金の増額による指導医の増員・選任化などで体制を強化させることが重要です。この課題が各病院で大きな問題となっています。

3、「医師の地域偏在と研修医の募集定員」の今後の対応について
医師の偏在の問題は、複合的な要因からくるもので、研修制度だけの問題ではありません。
また、臨床研修先は臨床研修の指導体制整備と研修内容の評価を中心として研修医が選択している点を重視すべきで、選択されなかった病院−特に大学病院−は体制の整備を充実することこそ大切です。

以上