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六ヶ所村再処理工場の運転再開に反対する

2012年1月19日
全国保険医団体連合会
公害環境対策部長 野本 哲夫

 2008年にトラブルが発生し停止している、青森県六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場の試験運転が2月にも再開されると報じられている。また、福島第一原発事故後に工事が中断している、大間原発や使用済み核燃料中間貯蔵施設の建設も再開される見通しという。
核燃料サイクル計画が見直しを余儀なくされ、福島第一原発の事故原因の解明もこれからという時期に、運転や建設を再開することは到底容認できない。

細野豪志原発事故担当相は昨年11月、高速増殖原型炉「もんじゅ」について、今夏に予定されている原子力政策の改定に向けて、廃炉を含めた抜本的な見直しが必要との考えを表明した。「もんじゅ」は、運転開始直後の1995年にナトリウム漏れ・火災事故を起こし、以後14年間停止したままである。既に1兆円以上を投入し、停止していても維持費等で年間200億円が費やされている。

六ヶ所村再処理工場でも、これまで度重なるトラブルで運転を中断、建設費は当初の7,600億円から2兆円を超える額に膨れ上がっている。使用済み核燃料を再処理する過程で発生する高レベル放射性廃棄物の処分先も決まっていない。また、再処理工場敷地内と沖合5キロほどの海底には巨大断層が存在しており、地震や事故が起これば大惨事となることが危惧される。
本会は、六ヶ所村再処理工場の運転再開に反対し、核燃料サイクル政策の中止を求めるものである。