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※全国保険医団体連合会は、4月26日に安倍総理宛に以下の要望書を提出し、マスコミ等に送付しました。(PDF版はこちら)。

【要望】今村復興大臣の暴言に抗議し、議員辞職を求めると
ともに、 被災者生活再建の抜本的強化を求める

2017年4月26日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

 

 今村雅弘復興大臣は、4月25日、東日本大震災について「まだ東北で、あっちの方でよかった」と発言し、批判を受け大臣を辞任した。所管大臣、閣僚として到底許されるものではなく当然である。復興に責任を持つ大臣によるこの許し難い暴言に対し、医師、歯科医師の団体として強く抗議する。
 同氏は今月4日にも、東京電力福島第一原発事故に伴う自主避難者の帰還について「自己責任」と言い放った。復興大臣としてはもとより、このような人物が国会議員としてもふさわしくないことは明らかであり、議員辞職を求めるものである。大臣に据えた安倍総理の任命責任も厳しく問われなければならない。  
 今回の発言は失言で済まされるものではない。
 第一に、被災地、被災者に寄り添うと言いながら、国は、とりわけ震災弱者の生活再建に背を向けてきた。被災者の医療費を免除する特別な措置を打ち切ったこともその現れであった。
 第二に、中央による上から目線である。「あっちの方」とはどこから見てのことなのか。東北で起ったことだからさほどのことでないということか。失言の背景にあるのは、復興への国の姿勢そのものである。
 震災から6年を経て、いまだ避難者は11.9万人にも及び、仮設住宅で不自由な暮らしを余儀なくされている方は3万5千人を超える。
 医療費免除を打ち切られ、受診を我慢している人たちがいる。国は被災地の現状を真摯に受けとめ、被災者の目線に立ち、国による医療費免除の復活をはじめ、憲法で保障された生活再建のため、全力を尽くすべきである。

以上