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※全国保険医団体連合会は、下記の抗議声明を関西電力、マスコミ各社に送付しました(PDF版はこちら)。

【抗議声明】高浜原発4号機の再稼働中止を求める

2017年5月26日
全国保険医団体連合会
公害環境対策部長 野本 哲夫

 

 5月17日、関西電力は、高浜原発4号機(福井県高浜市)を再稼働させた。
この4号機では、一般の原発に使用されているウラン燃料よりもっと危険なMOXを使うプルサーマル発電が行われるため、事故の危険性と甚大な被害が懸念される。
 また4号機は昨年2月に再稼働したが、その3日後に送電時の故障で原子炉が緊急停止する事故や、今年1月20日には、暴風警報が出ていたが、関西電力が大型クレーンアームを固定する作業を怠り、クレーンが倒壊する事故も起こしている。
 4号機の再稼働に関して、住民だけでなく、原発立地県の近隣自治体からも、マスコミ報道によれば、三日月大造滋賀県知事が「実行性ある多重防護体制の構築は道半ばであり、使用済み核燃料の処理などの原子力の『静脈』が未整備のままだ。また、県民に原発に対する不安感が根強く残る現状において、再稼働を容認できる環境にない」と厳しく批判している。越直美大津市長も「再稼働に反対する立場」を改めて明言した上で、「(福島の)事故を踏まえ、原発そのものの安全性が十分に検証されたと言えるか。多くの市民が不安に思っている状況もあり、再稼働は許されない」と指摘している。
こうした関係自治体首長、住民の真剣な訴えに関西電力は答えるよう強く求める。
 私たち医師・歯科医師は、国民のいのちと健康を守ることを使命とする医療者として、福島第1原発事故の原因が不明なまま、原発の安全性も確立されていない現状での今回の再稼働に断固反対し、全原発の廃炉と再生エネルギー政策への転換を強く求める。

以上