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※全国保険医団体連合会では、下記の要望書を厚生労働大臣、保健局医療課長及びマスコミ各社に送付いたしました(PDF版はこちら[PDF:129KB])。

入院基本料等のデータ提出加算に係る経過措置延長を求める要望

2019年7月1日
全国保険医団体連合会
病院・有床診療所対策部
部長 安藤 元博

 

 前略 国民医療の確保に対するご尽力に敬意を表します。
 さて、平成30年度診療報酬改定において、データ提出加算の届出を要件とする入院基本料の範囲が拡大されました。
 しかし、データ提出加算の届出が新たに要件とされた病院の中でも、許可病床数200床以上の回復期リハビリテーション病棟入院料5,6及び療養病棟入院基本料では、対応が困難であることを厚生労働省も認め、平成30年10月22日付事務連絡「データ提出加算に係る経過措置及び届出状況について」により、データ提出が要件となる病床の数が200床に満たない場合に限り2020年3月31日まで経過措置が設けられたところです。また、「許可病床が50床未満又は保有する病棟が1のみである場合」は、平成30年度診療報酬改定時点でデータ提出加算の届出が2020年3月31日まで経過措置とされています。

 データ提出加算の届出が経過措置となっているこれらの病院が加算の届出を行うためには、今年11月20日までに様式40-5(データ提出開始届出書)を提出した上で、試行データを来年2月22日までに提出し、併行して本データを作成した上で来年3月末までに様式40-7(データ提出加算に係る届出書)を提出しなければなりません。また、これを届け出る要件ためには、A207診療録管理体制加算の届出を行っていること、コーディング委員会を設置し、DPCデータの提出を行っていくことが必要です。

 しかし、経過措置となっている病院にとって、診療録管理体制加算を届け出て、DPCデータを作成することは大変困難です。そもそもデータ提出加算を入院基本料等の要件とすることは、入院医療の確保以外の負担を病院に強いるものであり、特に中小病院の医師や医療従事者には大きな負担となります。
 従って、データ提出加算の届出の経過措置につきまして、下記の対応をとっていただけますよう、お願い致します。

一、

「許可病床が50床未満又は保有する病棟が1のみである場合」及び「許可病床数200床以上の回復期リハビリテーション病棟入院料5、6及び療養病棟入院基本料でデータ提出が要件となる病床が200床未満の場合」について、データ提出加算の届出を入院基本料等の算定要件から外すこと。

一、

少なくともデータ提出加算の届出の経過措置を2年間延長すること。

以上