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厚労省の医療費「総額管理」方針に抗議談話……神奈川協会


 5月7日、「医療費抑制へ新指標 膨らむ総額1割圧縮厚労省方針」との報道(朝日新聞)がなされたことを受けて、神奈川県保険医協会は、5月16日、「人道にもとる医療費の「総額管理」に断固抗議する」との池川明医療運動部会長の談話を発表しました。

 談話では、この方針が小泉首相の強い検討指示を受けたもので、医療費給付の伸び率管理のための新たな"指標"を設定し、給付費総額の1割程度を圧縮するという、医療現場を全く無視した暴挙であり、患者実態をまったく見ないものとして、断固反対の立場を表明しています。

 厚労省は、この間、社会保障給付の総枠管理に反対し、日本は先進29カ国中17位の医療費であるとの事実を提示、経済財政諮問会議の医療保険財政が破綻するとの主張を否定し、「一律枠の設定によるサービス制限は限界を超えた利用者負担や国民の健康水準の低下を招く」と反論していました。談話は、報道された内容が、厚労省自らの反論をも反故にする矛盾に満ちたものと批判しています。

 また談話は、この間の経過が、昨年の混合診療をめぐる経済財政諮問会議と厚労省との綱引きの構図と酷似しているとして、「管理指標の差異に耳目が集まり、医療費総枠の圧縮を前提とした議論であることが置き去りとなり、結果として数値をともなった総枠抑制のルール化となる危険性が極めて高い」と警鐘を鳴らしています。

 さらに談話は、相次ぐ患者負担増で受診抑制が深刻化している一方、医療の高度化・複雑化、高まる国民の医療要求に反する2回連続マイナス診療報酬改定で、医療の安全性や医療サービスや質の向上が困難になっている実態を示し、社会保障の拡充こそが喫緊の施策であると、医療給付費1割圧縮方針の撤回を求めています。