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制限回数超の混合診療化中止求め厚労省要請


混合診療化の中止を求めて厚労省に要請する室生会長(中央)。

保団連は9月28日、厚労省に「公的医療の縮小につながる混合診療の拡大及び高度先進医療の要件大幅緩和に抗議し、撤回を求める緊急要請」を実施しました。交渉には保団連より室生会長、住江副会長らが参加。厚労省からは保険局医療課課長補佐、主査等4人が出席しました。

冒頭、保団連より制限回数超の混合診療化10月1日実施の中止を求める4720筆の会員署名を厚労大臣あて提出しました。これに対して、厚労省は「昨年末の大臣合意の具体化として、患者の切実な要望へ対応した。これは合意した内容なので実施する」と述べました。

 これに対して、室生会長から、「重症リウマチや呼吸器疾患の患者では、リハビリの個別療法1日3単位では不足する患者がいる。患者の切実な要望というなら、こういう制限診療こそ止めるべきであり、混合診療とすることは保険給付の充実を阻むことになる」と主張しましたが、厚労省は「今後、06年改定に向け、中医協医療技術評価分科会で、今回の7項目を加えた143項目の回数制限の適否を検証してもらう。」と回答しました。

 また、保団連は「06年の改定に向け、混合診療の項目が50、100と増加しないか、算定制限がより拡大されないか、の2点を心配している。医療上の必要性があるものは保険給付の中に収めるという回答が無い限り、我々は納得出来ない」とただしましたが、厚労省は「今回の7項目の導入で、大臣合意に基づく対応は終了したと考えている。現状ではこれを増やすことは検討していないし、物理的に検討の時間が無いとも考えられる」と述べました。

 さらに、「保険医の現場の意見として、例えば精神科デイ・ケアでは、入退院を繰り返すような患者や、次第に参加意欲が出てきた患者でも、一律に3年超で算定制限が加えられる。腫瘍マーカー検査も臓器特異性の強いマーカーを実施した後、AFP、CEA等が必要となる場合もある、との声がある。これを『医療上の必要性が殆ど無い』と断じられたことに対して怒りの声がある。選定療養はアメニティであるという原則のため、その様な理論付けになったと思うが、医療上の必要性がある以上、選定療養に位置付けることはおかしい。『療養の給付』とすべきである」と主張しましたが、厚労省は「今回の導入は、医療上の必要性云々より患者の希望を優先して考えた。現在、選定療養の中に180日超入院などアメニティと言えない内容があるのは指摘の通り。『医療上の必要性が殆ど無い』との表記については、土田会長預かりのままになっている」「特定療養費制度については、医療制度改革の中で改定されることにもなっている」と述べました。

これに対して、住江副会長より、「従来の選定療養の考え方の中に収まらないものは導入しないで欲しい。法改正を見越して、なし崩し的に導入することは許せない」と主張しましたが、厚労省の従来の選定療養に関する原則的な理論付けを無視して今回の制限回数超医療の混合診療導入が進められたこと、現行制度の枠組みでは7項目を超えて混合診療化することは難しいが、特定療養費制度改定、健保法改定後にはアメニティ議論を超えて本格的に混合診療導入が行われる危険性もあります。

先進医療の保険導入のルール化については、混合診療への導入が3カ月以内の判断と明示されているのに対し、保険導入は期間や症例数要件など不明確であることや、麦谷課長が先進技術専門家会議で、「15年間ぐらい店ざらししてもいい」と発言していることも示し、ルール化について質しました。厚労省は、ルールの具体化については一定の理解を見せました。

また、日歯の9月の社保指導者研修会で厚労省の上條歯科医療官が、保険から自費切り替えを可能とする昭和51年通知の廃止と法的整理を示唆した点について問いただしましたが、厚労省は、「内部的に何も検討されていない」と述べました。