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療養病床問題で厚労省に要請--アンケート結果示す


厚労省の担当官(右側)と交渉する保団連役員(左側)。

保団連は、療養病床問題など、早急に対策が必要な入院診療報酬の改善を求め、11月30日に厚労省交渉を実施しました。

 要請には、保団連から八木理事、中村理事、堀場顧問など16人が参加。厚労省からは、保険局医療課木内主査、医療費適正化対策推進室瀧川係長、社会援護局精神・障害保健課木下係長の他、老健局、医政局の担当官が出席。交渉には、大槻・小池晃参議院議員秘書が同席しました。

 保団連要求は、@介護療養病床全廃計画を白紙に戻す、A療養病床の医療区分を見直し、区分1でも基本料Cを算定できるように、B介護や福祉の基盤整備、C入院基本料の引き上げ、D看護師比率や平均夜勤時間に経過措置を、E180日超入院の保険給付外し廃止、F90日超入院の減額措置廃止、G回復期リハビリテーションの算定対象を180日までに、H療養病棟に特殊疾患入院医療管理加算等の算定を認めること、I7対1入院基本料の病棟単位の算定、J医師・看護師不足に対する有効な手立て、の11項目。

 厚労省は、医療区分や7対1入院基本料は、中医協で検証を行っているところであると説明。介護や福祉の基盤整備や医師・看護師不足については、厚労省の方針を説明するにとどまりました。これに対して、保団連が全国の協会と会員の協力を得て実施している療養病床アンケートの中間報告(333病院)を示しながら、「医療区分1のうち、病状不安定が9%、容態の急変がおきやすいが12.7%など、区分1の半数が福祉施設や在宅では対応できないことがわかった」と指摘。「福祉施設や在宅で対応可能な患者のうち5割は、行き先が決まっておらず、その理由は、入所施設の少なさと、在宅における看護・介護力不足にあり、施設整備や在宅療養支援の条件づくりを先に進めるべきだ」と訴えました。

 また、アンケートで寄せられた、@区分1で退院が困難な事例、A区分2・3にすべき事例、B国への要望を提出。厚労省は、「厚労省も医療区分やADL区分の妥当性の調査を予定しているが、本日いただいたご意見も参考にしていきたい」と述べました。

 なお、厚労省が行う調査が、平成16年度に行った調査と同じ90病院を対象にしていることについて、参加者から「16年度の結果は、私達の実感とかけ離れている。別の病院群を調査するとか、数倍の調査を行って比較検討をすべき」と訴えました。

 さらに、11月2日の国会で、療養病床を15万床に削減する数字の根拠について水田保険局長が、区分1とともに、区分2のうち、「うつ、褥瘡、創傷処置、皮膚潰瘍のケア」は老健施設に移行が可能との前提で推計したと答弁したことにつき、「これらは、医療施設で対応すべきもので、老健施設で対応することを前提にすべきではない」と指摘しました。

 一方、看護師不足が急速に広がっていることが出席者から次々と出され、その原因が7対1看護の病院単位での算定や看護師比率の引き上げにあることを指摘、7対1看護の病棟単位での算定や、看護師比率4割の緩和を強く求めました。

 交渉では、療養病床全廃・削減の中止と療養病床入院基本料の是正を求める院長署名第二次分を提出しました。