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原爆症認定集団訴訟についての要請書

2007年2月19日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

 貴殿におかれましては連日、国政の重責を果たされておりますことに敬意を表します。本会は全国の保険医10万人余の団体です。

 さて、ご承知の通り、1月31日名古屋地方裁判所は、原爆症認定申請を却下された被爆者4人が、処分の取り消しを求めていた裁判について、原告2人について「却下処分を取り消す」との判決を下しました。

 昨年5月12日には大阪地方裁判所において、また8月4日には広島地方裁判所において、原告全員に厚生労働大臣の認定却下処分を取り消すとの判決を言い渡しました。

 今回の名古屋地方裁判所での判決が、大阪、広島の両判決と共通しているのは、現在、「疾病・障害認定審査会原爆被爆者医療分科会」による「審査の方針」では解明できない被爆の現実があることを認め、その因果関係の判断が実態を反映せず、誤った結果を招来する危険性があると、機械的な認定行政を断罪していることです。

国が控訴をして裁判を長引かせ、高齢化した被爆者に、あと何年も裁判を続けさせることはできません。すでに全国の原告229名のうち29名が亡くなられています。

世界で二度と核戦争の惨事を引き起こさないために、日本の被爆者の証言は大きな抑止力となり、世界の共通した願いになっています。唯一被爆国で、憲法9条をもつ日本政府がおこなう被爆者援護行政と平和外交に世界の各国政府と諸国民が注目しています。

 貴殿におかれましては、厚生労働大臣が原爆症認定集団訴訟に対する判決の趣旨を尊重し、早急に原爆被爆の実態に沿った認定制度にあらためるとともに、国連憲章と日本国憲法に沿った平和外交をすすめるために、政府に対し、次の点の実現のためにご尽力いただくよう要請するものです。



1、名古屋地裁判決に対し控訴を取り下げるとともに、昨年の大阪地裁、広島地裁の両判決についても控訴を取り下げること。

2、高齢化する被爆者の苦しみ、願い、決意を真摯に受け止め、被爆者の完全救済のために、被爆者援護行政と原爆症認定制度を抜本的に見直すこと。

3、日本政府が、緊急課題として国連と核保有国をはじめ、すべての国の政府に対し、核兵器全面禁止・廃絶の国際協定の実現にむけ、すみやかに協議を開始するよう働きかけること。

以上