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国保中央会「高齢社会の医療報酬」報告で意見交換 


 国保中央会は、昨年12月25日に「高齢社会における医療報酬体系のあり方に関する研究会」報告を発表しました。報告は、08年4月1日から実施される75歳以上の後期高齢者医療制度に「かかりつけ医制度」とその報酬として人頭登録制の導入が提起されています。これをめぐる意見応酬もすでに厚労省社会保障審議会医療保険部会の中で行われています。

 こうした下で、保団連の宇佐美宏歯科代表と竹崎三立副会長は、3月8日、新宿の保団連会議室で、同研究会委員長・医事評論家の水野肇氏と研究会報告について意見交換をしました。

 水野氏は最初に「世間で誤解されているが報告は財政面の視点からではない。患者の大病院志向が強い状況のもと、『家庭医』はこのままでよいのかという問題意識と国内調査や欧州視察結果から、今の時期に問題提起すべきと判断した」と研究会報告の背景を説明しました。

 これに対して竹崎副会長は、「報告書本文の補論等の視点は我々としても傾聴すべき点もある。しかし『概要』にはその点が触れられていないこともあり、新聞などでは医療費抑制の観点から報告内容が報道されている。報告書は研究会の本旨とは異なって厚労省の医療費削減に利用される」、「財政が厳しい国保中央会からの提言でもあり、75歳以上高齢者の外来診療費が安く抑えられるとともに、前期高齢者や一般の外来医療にも敷延化されることを危惧する」と指摘しました。これに対して水野氏は「指摘された点はどれも的を射ているし、想定内である」と答えました。

 次いで宇佐美歯科代表が、「研究会報告で歯科はどう位置付けているのか」と質し、「より良く食べるはより良く生きる」パンフレットを示しながら、後期高齢者医療における歯科医療の重要性を指摘しました。これに対して水野氏は「研究会報告では歯科について言及していないが、歯科を抜きにしたり放置しておいて後期高齢者医療は考えられない。食べることはQOLにつながる」と述べ、後期高齢者医療における歯科医療の重要性の認識を示しました。

 最後に水野氏は、個人の意見として「本日の懇談内容を多田国保中央会理事長に報告したい」、「『概要』はマスコミ向けのもので、『かかりつけ医』制度とその報酬及び効果しか記載されていないが、今後マスコミ等に説明する場合は報告書本文の補論も強調したい」、「研究会は新年度に引き継がれると聞いているので、本日の懇談で保団連から提示された資料や意見に配慮したい」と答えました。