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                      2007年4月16日

厚生労働大臣
 柳澤伯夫殿

全国保険医団体連合会
会長 住江憲勇

無過失補償制度に関する要望書


 医療事故・医事紛争が社会問題化する中で、産科医療における無過失補償制度の創設に向けて検討が進められています。無過失補償制度の創設自体は、医療行為によって障害が生じた患者の迅速な救済にとって不可欠であり、本会としても要望してきたところです。しかし、現在検討されている案は、医療担当者からみれば、極めて不十分なものと言わざるを得ません。

 検討されている内容によると、補償対象者は分娩で脳性麻痺となった患者に限られ、加入形態も任意で、医療機関が加入していなければ補償は受けられないというものです。また、補償額についても、公費の支援がないことから、実際の損害に比して極めて低額に設定されることが懸念されます。

 さらに、産科医師は、過失による責任がないにもかかわらず、無過失補償制度の保険料を支払うこととなり、経済的な負担を強いることになります。このような内容では、産科医療のおかれている厳しい状況が改善するどころか、加速することになりかねません。

 不可抗力による医療事故は産科に限らず他科でも起きる可能性はあり、分娩に関連する脳性麻痺に限定することなく、あらゆる医療事故を対象とすべきです。また、医療は社会的なものであり、不可抗力により被害を受けた患者の救済は国の責任で行うべきものと考えます。

 つきましては、社会保障としての無過失補償制度の創設に向けて、下記の項目の実現を要望します。


1.公費の投入など、国が責任をもって無過失補償制度を創設すること。

2.対象を産科の分娩に関連する脳性麻痺に限定することなく、医科歯科すべての科における不可抗力の事故についても無過失補償制度を検討すること。

以上