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後期高齢者医療保険制度は廃止を --堤修三大阪大学教授(元厚労省老健局長)が主張

 

11月25日に、大阪で「より良く生きるための在宅医療を考える〜後期高齢者医療制度の問題点を学び患者本位の在宅医療を目指して」をテーマに2007年度保団連地域医療活動交流集会を開催した。
集会では、「後期高齢者医療制度の問題点」について、元厚労省老健局長で後期高齢者医療制度に批判的な大阪大学の堤修三教授を招いて記念講演を行うとともに、医科・歯科4人から、「より良く生きるための在宅医療を考える」をテーマに実践報告をいただき、討論を行った。
後期高齢者医療保険制度について堤修三教授は、「傷病リスクの高い後期高齢者と65〜74歳の障害者で保険集団を構成するのは、リスク分散という保険制度の根本に反する」「広域連合は、被保険者の意思が反映されない」と指摘するとともに、「保険料は、すぐ天井に突き当たり、給付水準が抑制される」こととなり、医療給付費の抑制によって、医療内容がレベルダウンするなど、「姥捨て山化する」と述べた。
また、特定健診・特定保健指導は、個人生活への過剰な介入となるおそれが大きく、「戦前の思想警察における『予防拘束』を想起する」と指摘。
その上で、「いったん制度化されたことを廃止したり、大きく変更したりするのは政府の抵抗が強いが、あえてそれを避けないこと」、「予防、一元化という言葉に弱い世論やマスコミの感覚に流されず、具体的な利害得失を考える癖をつけること」、「医療現場の荒廃は、資源投入の絶対量が少ないことを率直に訴えて、負担の問題から逃げないこと」、「格差拡大とそれに伴う新しい貧困層の出現に社会全体が取り組む必要がある」と訴えた。

集会には、32協会より46人が参加。診療報酬改定が迫っている中で、@診療報酬のプラス改定を行うこと、A地域医療の崩壊を招く医科診療所の初・再診料の引き下げをやめ、基礎的技術料として初・再診料を評価し、医科・歯科とも引き上げること、B後期高齢者への「人頭登録」的な包括の拡大をやめること、などを求める決議を採択した。