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外来管理加算5分ルールに新事実…委託契約書開示される


個表データを委託企業に置き去り。ずさんな個人情報管理


 全国保険医団体連合会の第3次開示請求により厚労省とみずほ情報総研(株)の委託契約書が開示された。


 名称は「救急医療の提供体制等に関する実態調査」で、救急医療体制に関する実態調査、在宅支援診療所に関する実態調査、難病患者の実態調査、の3つの調査を含み、総額は8303万1270円。このうち救急医療体制に関する実態調査が平成19年7月〜8月に「時間外診療に関する実態調査」として実施された調査であり、そのデータをもとに作られた「平均診療時間のグラフ」が中医協に提出され、5分という時間要件の目安とされた。


 不可解なのは平成20年1月7日という契約日である(資料1)。通常であれば、調査の前に結ばれるべき契約が調査の後に結ばれている。
 すなわち、「時間外診療に関する実態調査」の調査時点では委託契約は結ばれておらず、委託調査とは言えない。ところが、調査は厚生労働省委託事業と称して実施され、調査票にもその旨が記載されていた。
「平均診療時間の分布」のグラフが中医協に参考資料として提出された平成19年12月7日は委託契約が結ばれる以前であり、厳密に言えば「保険局医療課調べ」で出すのは事実と異なる。なぜ契約日を遅らせたのか、何か特別な理由があったのか、疑惑が残る。


「時間外診療に関する実態調査」の個表データ(入力データ)には3223医療機関、3万3765件の患者個人情報が含まれている。本調査は紛れもなく厚労省の指示によって行われたものであるが、実施された平成19年7月から契約が締結された平成20年1月までの間、みずほ情報総研(株)との間に委託契約は結ばれておらず、秘密保持契約も結ばれていなかった。
さらに問題なのは、この個表データが現在なお、みずほ情報総研に置き去りにされている事実である。本契約の委託要領の「7 その他」には、「本調査に係る委託契約期間終了後、保険局医療課に確認の上、速やかに入手した情報について消去又は破棄すること」と定められている(資料2)。にもかかわらず、契約期間が終了した平成20年3月31日以降も情報は消去または破棄されていない。これは明確な契約違反であり、個人情報の管理が極めてずさんであると言わざるを得ない。


 検証すべきは外来管理加算の意義付けの見直しの影響ではなく、厚生労働省の情報管理体制であろう。