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社会保障を拡充する基本法でシンポ…京都協会

 

京都協会が基本法シンポを開催

 京都府保険医協会は9月27日、「貧困をなくし、社会保障を守る『基本法』を考えるシンポジウム」を東京・新宿で開催した。会場には512人が参加、憲法25条の強化・具体化について熱心に討論した。

 第一部のシンポ「現場からの告発」では、首都圏青年ユニオン書記長の河添誠氏が、昨年のサブプライム危機以降派遣切りが大量に発生している。社会保障の拡充は安定した雇用が必要で直ちに派遣切りを止めさせようと訴えた。次いで埼玉県済生会栗橋病院副院長の本田宏氏が、現在の医師不足は厚労省が進めてきた医療費削減が原因だ。いまこそ公的資金を使った医療費拡大が必要であり医療の拡充で雇用も増やそうと述べた。

 すこやか福祉会理事長の竹森チヤ子氏は高齢者が地域で暮らせるよう、24時間365日を目指して在宅ケアを進めているが、介護限度額の制限によって訪問回数が減ってしまった。労働者福祉中央協議会会長の笹森清氏は、平成維新ともいうべき政権交代が起きた。民主党に後期高齢者制度は廃止しろとの声を集中しようと述べた。つくし法律事務所の弁護士竹下義樹氏は、80年代に入って生活保護裁判が急増してきた。貧困は人間から人間らしさを奪ってしまう。命を大事にする社会をつくろうと訴えた。

 第二部の対談「本格的福祉国家への道」では、自立生活サポートセンターもやい事務局長の湯浅誠氏が、現代は失業するととことんまで落ちてしまう“すべり台社会”だ。今すぐできることとして職業訓練費用を支給する緊急人材育成基金を広く利用しようと述べた。都留文科大学教授の後藤道夫氏は、福祉社会の見取り図としてフルタイムで働くことを基本とし、医療や教育などの社会サービスは無料とし、最低生活を保障する所得保障が大切だと述べた。一橋大学教授の渡辺治氏は、なぜ今基本法かとして、憲法25条で義務づけられた社会保障の個別具体項目を書くこと、使いやすい社会保障の手続きを国に義務づける必要があることなどを強調した。