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厚生労働大臣 長妻  昭 様

2010年度歯科診療報酬改定に対する改善要望

2010年7月14日
全国保険医団体連合会
副会長 田辺 隆

前略 国民生活の向上に対する日頃のご努力に敬意を申し上げます。
さて、今次歯科診療報酬改定は本体2.09%の引き上げが行われたところですが、改定後3ヵ月余りが経過した時点で、大半の診療所ではその引き上げが実感できない状況にあります。また、昨年来からの金パラ価格など歯科材料の高騰が医院経営に大きな影響を与えています。
この間、疑義解釈等がだされ、その後の取扱いが示されたところですが、診療現場の実態にそぐわない取扱いとなっている内容があることから以下の項目について改善を求めるものです。

  1. 歯科訪問診療料の時間要件の撤廃

歯科訪問診療料の20分の時間要件を撤廃し、訪問診療を行った患者全てに歯科訪問診療料が算定できるようにすること。訪問診療料の時間要件は、患者にストレスを与えないために20分未満で診療を終わらせた方が良い症例など、個々の事例によって診療時間に差が出てくるのは当然です。

  1. 歯科技工加算の日曜・祝日をはさんだ場合の取扱い

「預かり日から起算して2日以内」とする預かり期間に日曜・祝日を含めないこと。今次改定で新たに評価された歯科技工加算の算定は、預かり日から起算して2日を過ぎた場合は加算算定の要件を満たさないとの疑義解釈通知が出されました。同じ行為でありながら、日曜・祝日を預かり期間に含むことは歯科医療機関の都合によるものでなくまったく不合理です。

  1. 障害者歯科医療連携加算の施設基準について

緊急時の連携先医療機関として、医科歯科併設の医科医療機関も認めること。
障害者歯科医療連携加算の施設基準に満たすものとして、医科・歯科併設の医科医療機関は認められないとする取扱いは、極めて非現実的です。

  1. 歯周病安定期治療(SPT)算定時の機械的歯面清掃加算の取り扱いについて

歯周病安定期治療(SPT)と同日の機械的歯面清掃加算の算定を認めること。
今次改定で、機械的歯面清掃加算は歯科疾患管理料を算定した日に算定すると明確化されたため、歯周病安定期治療(SPT)算定日に機械的歯面清掃加算は算定できないこととなっています。

 1、歯科疾患在宅療養管理料の口腔機能管理加算について
歯科疾患在宅療養管理料と同様、口腔機能管理加算算定時の文書発行時期も「管理計画に変更がない場合、前回提供日から起算して3月を超えるまでに1回以上提供する」とすること。口腔機能管理加算の本体の歯科疾患在宅療養管理料は、管理計画書の提供が「管理計画に変更がない場合、前回提供日から起算して3月を超えるまでに1回以上提供する」となっているにもかかわらず、加算点数である口腔機能管理加算50点の算定には毎回の文書発行が必要となっています。加算本体である歯科疾患在宅療養管理料と同じ取扱いでないことは、極めて不合理です。


 1、電子レセプト請求時の診療行為日等の記載について
診療行為ごとの算定日の摘要欄記載を撤回すること。電子レセプト請求において、猶予期間があるものの平成24年4月診療分からは請求する各診療行為の算定日を摘要欄に記載して請求することとなっています。算定日を記載することはレセプトが「所見のないカルテ」になることを意味しています。個々の症例や患者の状態によっていろいろな治療が行われますが、「所見のないカルテ」であるがゆえに、審査において無用な疑義を持たれたり、医学的な理解の乏しい保険者からの再審査請求が増加することが容易に想像されます。

以上