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復興への課題を共有
―災害対策全国交流集会―

(全国保険医新聞2015年12月25日号より)

 

 11月20、21日に宮城県松島で「災害対策全国交流集会2015inみやぎ」が開かれた。保団連の住江会長や井上博之理事をはじめ、14都道府県から200人が参加した。
 記念講演では立命館大学教授の塩崎賢明氏が「復興と減災の課題」をテーマに講演した。阪神・淡路大震災の復興では、巨額の費用を費やした便乗型開発や多数の震災関連死等の問題を作り出したが、原因は復興予算の流用や人材、ノウハウの欠如だと指摘。これは東日本大震災にも通じると述べた。
 東日本大震災でも復興に26兆円が費やされた一方、震災関連死や仮設住宅の度重なる改築による予算の無駄遣い、仮設住宅から行き場を失った被災者が多数いるなどの問題がなお山積している。
 今後の巨大災害への備えとして、仮設から恒久住宅確保に至る総合的なプログラムの作成を提案。復興基本法の制定や防災・復興省の創設が求められるとした。

岩手、宮城各協会の取り組み報告

 「被災者のいのちとくらしを守る」をテーマとした分科会では、宮城県保険医協会理事長の井上博之氏、岩手県保険医協会事務局の伊藤大氏らが、被災者医療費窓口負担免除に関するアンケート結果などを報告した。
 岩手協会で行ったアンケートでは、免除がなくなった後もこれまで通り通院すると答えた割合が年々減少。国保・後期高齢者の場合は2012年の免除開始時から15年の間に半減し、被災者の深刻な状況が報告された。
 井上氏は宮城県国保連合会のレセプト件数が免除終了予定直前に増加し、免除が一時打ち切られた直後の13年3月は大幅に減少したと述べ、窓口負担が受診抑制につながっていると指摘した。特に歯科ではレセプト件数の増減幅が顕著で、医科よりも窓口負担免除の影響が大きく現れていると指摘した。
 全国災対連代表世話人でもある住江会長は、被災者の医療費窓口負担免除の再開は、被災者の粘り強い運動の成果だと強調。来年の参議院選挙に向けた全国的な運動を呼び掛けた。

以上