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危険な内容隠されたまま
―検証TPP全国フォーラム―

(全国保険医新聞2015年12月25日号より)

 

 TPP(環太平洋連携協定)の「大筋合意」の危険性を明らかにしようと12月9日、「検証TPP―全国フォーラム」が参議院議員会館で開かれ、320人が参加した。
 呼び掛け人の1人、中野和子弁護士は、安倍内閣が11月に公表した「大筋合意」の内容は英文の協定分の10分の1。日米2国間並行協議の中身とともに、隠されていることが多いと述べた。
 醍醐聰東大名誉教授(TPP参加交渉からの即時撤退を求める大学教員の会)は、TPPは「各国の医療に大きな影響をもたらす」と指摘。製薬企業は「先発薬の寿命をいかに延ばすか」を追求しており、TPPには後発品を規制する仕組みが随所に見られると述べた。途上国の国民に重要な薬品を安価に供給できるようにする仕組みである「強制実施権」の保障がなくなる可能性や、後発薬の申請があった場合に先発薬企業に通知することとする「特許リンケージ制度」の危険性を指摘した。
 また、フォーラムでは保団連の杉山正隆理事が、毎年開催されている国際エイズ会議を取材した経験を踏まえて報告した。TPPでHIV治療薬が高騰し、治療が受けられなくなる懸念から、HIV感染者や医師、研究者から反対の声が上がっていることを紹介。命や生活を無視した政治の暴走に歯止めをかけようと呼び掛けた。
 フォーラムは「大筋合意」の問題点の検証や今後の取り組みを交流することを目的に、保団連の住江憲勇会長をはじめ、鈴木宣弘東大名誉教授、原中勝征元日本医師会会長、内田聖子アジア太平洋資料センター事務局長らが呼び掛けた。

以上