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29万筆を提出
―「保険で良い歯科医療」求める署名 ―

(全国保険医新聞2016年2月5日号より)


宇佐美宏歯科代表(右から3番目)らが国会議員に直接署名を手渡した。
左から倉橋明子、小池晃(以上共産)、牧山ひろえ(民主)各参院議員

 保団連などが参加する「保険で良い歯科医療を」全国連絡会は1月21日、国会内で集会を開催し、歯科医療の保険範囲拡大などを求める署名約29万筆を提出した。集会には163人が参加した。

厚労省の態度の変化も

 署名は昨年6月の集会で提起され、昨年末にかけて全国で取り組まれてきた。署名の要請項目は▽窓口負担の引き下げ▽歯科医療の保険範囲の拡大▽歯科医療に関わる国の予算の増額、の3点。
 保団連理事の大藪憲治氏は集会で、「歯科に関する署名だが、医科の先生が熱心に集めてくれたのが印象的。署名を集めてどうなるのかという声を聞くこともあるが、何年にもわたって取り組みを進める中で、厚労省側が『歯科の充実で全身の健康も改善することにエビデンスはあるのか』などと言わなくなったなどの成果がある」と話した。

「子どもの笑顔見ると罪悪感」

 集会では、経済的理由などにより歯科医療が十分に行えていない実態の報告が目立った。山梨県から参加したという中学生の子を持つシングルマザーの女性は、「歯の矯正を保険適用してほしい。子どもの学校から毎年、歯並びが悪いから矯正してほしいとの通知を受け取る。矯正したい気持ちでいっぱいで、子どもの笑顔を見るたびに罪悪感を抱いているが、収入の低い自分には厳しい」と切実な思いを語った。静岡県保険医協会の山田美香氏は、短期被保険者証を交付されている患者10人のうち、7人は治療中断、その他の3人も治療が一部しかできなかったと報告した。
 また鳥取県の歯科医師の中田幸雄氏は、大手企業が撤退し雇用環境が厳しくなっている地元で非正規が増加し、仕事が不規則で休みもとれず、治療中断になるケースが増えていると述べた。
 集会には代理も含めて、自民、公明、民主、維新、共産などの衆参議員25人も激励に駆けつけた。連絡会が作成した「現在歯数が多いほど医療費が少ない」ことなどを示すデータが「非常に勉強になる」と述べた議員も。
 保団連の歯科代表の宇佐美宏氏は最後に、取り組みをさらに広げるため、各県で連絡会を設立し、「保険で良い歯科医療の実現を求める」意見書自治体採択を進めようと呼び掛けた。

以上