ホームニュースリリース・保団連の活動保団連の活動など 目次

 

【熊本地震】広範囲で深刻被害
―保団連の支援報告―

全国保険医新聞2016年6月15日号より)

 

 熊本地震で保団連は、各地の協会・医会と協力して4月24日から5月末にかけて、熊本協会支援のため被災した会員の医療機関を訪問し、被害状況と必要な支援の把握、被災者窓口負担の取り扱い周知などに取り組んできた。継続的な訪問の中で、当初被害の大きさが注目された益城町や南阿蘇村などの地域以外でも深刻な建物損壊や医療機器の破損があることがわかった。

建物に亀裂、倒壊の恐れも

 熊本市中央区のQ歯科医院は地震で建物に亀裂が入った。大きいもので幅が9センチを超える。外がのぞける亀裂もある。大きな交差点に面した4階建ての建物。同院の事務長は「いつ倒壊するか。市民がけがをしないか不安。解体したいが市の対応が遅い」と話した。
 この他にも訪問した医療機関では、建物への亀裂、柱の曲がり、天井崩落、水道管の破損、地盤沈下や液状化などによる建物損壊が報告された。

医療機器の高額被害

 同市南区のZ医院では、医療機器類の損傷が大きく復旧費用が高額になる懸念が報告された。口腔内全体を撮影するパノラマレントゲンは修理に500万円以上かかる。眼圧を測るノンコンタクトトノメータ(約500万円)も破損した。
 この他にも、揺れの影響による医療機器の倒壊、建物亀裂や排水設備の不具合のための漏水で医療機器に損害を及ぼすケースが多数報告された。

補助金制度に 不安も

 中央区のX病院では、地盤沈下による敷地の陥没、水道の配管関係の修理など比較的規模の小さな被害が重なった。「医療施設等災害復旧補助金」の対象となるのは一つの被害で80万円を超えた場合となっている。各々の被害額が基準を超えないため補助金の対象外となる懸念がある。


 5月27日までに保団連では、全国の協会・医会とも協力しながら、12市町村450件以上の会員医療機関を訪問。また6月9日の時点で保団連や各協会・医会から3000万円を超える募金が集まっている。今後、熊本協会の被災会員に届ける。

以上