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日常診療の悩み出し合う
―研究学術交流会を開催―

全国保険医新聞2016年9月5日号より)

45人が参加した研究学術交流会

 保団連は、実地医科・歯科が真の「かかりつけ」機能を発揮するため、自己研鑽と多職種連携に積極的に関与することとし、歯科医師も知っておくべき医科情報、薬剤情報を学び医科歯科の日常診療の悩みを本音で出し合う場を提供している。
 7月24日に開催した2016年研究学術交流会は、高齢者の服薬管理、多剤処方への対処に学び、実地医科・歯科が知っておくべき薬剤情報などをテーマに学び交流する機会となった。

 

「高齢者への多剤処方」で講演

 交流会では「多剤処方・ポリファーマシーを防ぐために」をテーマに神戸大学医学部附属病院薬剤部薬剤主任の木村丈司氏が記念講演。
 高齢者におけるポリファーマシー(多剤処方)については、日本老年医学会が昨年11月、「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」を公表。多剤処方の弊害と特定の薬剤の服用、併用による有害事象への注意喚起と医・薬での対処方の方向性を示した。
 木村氏は、日本老年医学会や欧米の同種のガイドラインを元に、抗菌薬や睡眠導入剤など高齢者に有害事象が生じやすい薬剤について、服用患者において副作用や状態悪化など多剤の弊害が生じやすく「不適切な処方」にあたらないか特に注意が必要であると指摘した。
 また、神戸大学病院薬剤部として休薬・減薬の介入を行った結果、46.8%が何らかの変更ができたことが報告された。
 参加した医師・歯科医師からは、患者の個別性に配慮しながら医師と薬剤師がよく相談して対処していくことが基本だが、患者の求めに応じて処方してしまう傾向もあり一概に多剤解消に向かわないこと、高齢者は他科受診が多くなり多剤処方が生じやすいなど診療現場の実情が交流された。

 

活発な研究会 活動目指し

 鵜飼伸研究歯科部長が、抗血栓療法患者の抜歯に関して、ガイドラインを元に抜歯時の対処方を説明した。抗血栓薬として、ワーファリン以外の新薬(NOAC's)が流通している。それぞれ特色があるため、まずは製品名を把握すること、原疾患の状態を主治医に確認すること、凝固機能に関する臨床検査値を理解することなどが大事であり健常者に比べて止血困難だが、適切な止血で対処できると話した。
 千葉県保険医協会の陳哲明研究部長は、糖尿病と歯周病治療での医科・歯科連携の促進のために「連携手帳」を活用した取り組みと活用を訴えた。長崎県保険医協会の原田知行常任理事は、「病気を持った患者の歯科治療」の第4版を発行すると紹介した。

以上