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【診療報酬16年改定】診療現場の声 厚労省に
―16年度改定の不合理改善を―

全国保険医新聞2016年9月5日号より)

 

 保団連は、2016年の診療報酬改定について、現場から寄せられた声を踏まえ、医科歯科それぞれの分野の不合理是正を厚労省に要請した。内容を紹介する。


厚労省に要望書を渡す武田社保・審査対策部長(右)

【医科】運用実施までの期間に余裕を

 6月15日、武田浩一社保・審査対策部長らは、厚労省に2016年度診療報酬改定の不合理是正を要請した。
 まず、今回の診療報酬改定について、告示・通知の発出から4月1日の新点数運用実施までの期間が短く、現場で混乱や負担が生じるため、この期間に余裕を持たせることを求めた。
 次に今次改定で新設された鼻腔・咽頭拭い液の採取料の要件が、疑義解釈で「1日につき1回の算定」となり現場が混乱したことを指摘した。厚労省は謝意を示した上で、この運用を継続しつつも、今後要件のあり方を考えていくとした。
 前回改定で新設された同一建物への診療患者の要介護等の記載を求める別紙様式14については、「多大な事務負担」「不適切事例の抑止力となっていない」などの実態を伝え、あらためて廃止を求めた。
さらに、小規模多機能型居宅介護施設への訪問診療に「過去30日以内に自宅で訪問診療料を算定した後、30日以内のみ算定可能」との制限が今次改定で突然導入されたことについて、当面は訪問診療料等の算定を可とする緩和措置等を要請した。
 最後に、今次改定で新設された3剤以上の向精神薬の多剤投与患者割合が一定数を超えた場合の通院・在宅精神療法の減算規定の撤回を要求した。


厚労省担当者に要望書を手渡し懇談した。
左から中川勝洋担当理事、田辺隆副会長、新井良一歯科社保部長、宇佐美歯科代表

【歯科】今次改定に係る改善を

7月13日、宇佐美宏歯科代表らは、2016年歯科診療報酬改定に伴う歯科緊急要請を実施した。「現時点で取り扱いが不明である項目」、「早急に疑義解釈や記載要領通知にて対応を要望する項目」、「早期に対応を要望する項目」として計17項目を要請し、厚労省担当者から丁寧な回答がされた後、率直な意見交換を行った。
 まず、全部金属冠を装着後、2年以内に歯科金属アレルギーを発症し、硬質レジンジャケット冠などを製作した場合の費用が補管に含まれることについて、医科から歯科金属アレルギーの情報提供があれば、算定ができるよう要望した。
 また、歯科疾患管理料の文書提供加算に係る初回用の文書様式の患者記入欄については、「患者本人に記入してもらうのが良いと考えるが、義務化するものでない」との回答がされ、患者等から聞き取った内容を文書で情報提供した場合も認められることが確認された。
 さらに、暫間固定、歯清、F局、補診の二回目以降の算定の際の摘要欄記載などで診療現場が混乱したことから、改定直後の猶予対応の徹底と更なる記載要領の簡素化を求めたことについては、厚労省側は「期中では困難だが、次回改定に向けての課題としたい」とした。

以上