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モンスターペイシェントを救ったのは…
―知ってトクする 医療・介護・税金の負担軽減策―

保団連理事 竹田 智雄
全国保険医新聞2016年9月5日号より)

 

 保団連作成のパンフレット「知ってトクする―医療・介護・税金の負担軽減策」が患者さんの暮らしの手助けに役立っている。保団連の竹田智雄理事に経験を聞いた。

 40代の男性で腰痛を主訴に来院された患者さんの話です。治療が終わり窓口での会計の時。「痛みが取れていないのに治療費は払えない」と悪態をつき、そのまま帰ってしまいました。歩く姿からは明らかに症状の改善は認められました。その後も数回同じことが続きました。
 ある時、その患者さんから、非正規雇用であること、腰痛のため仕事を休みがちであること、休みが重なると簡単に解雇されること、収入が安定しないこと、介護が必要な高齢者が家族におられることなど聞きました。
 そこで保団連が作った「知っトクパンフ」を差し上げました。「働いていたり、年金収入がある人も生活保護は受けられます」のページを見て、「これで生きていけそうな気がします」と話していました。
 治療後に患者負担軽減を訴える署名の話をしてみました。真剣な眼差しで署名用紙を見つめ、快く協力してくれました。「この署名は私の願いそのものです」とも言われました。その後、受付に置いてある署名付きポケットティッシュを持ち帰り来院のたびに署名を集めて持ってきてくれます。
 かつてのモンスターペイシェントの姿はどこにもありません。現在の格差社会において、この患者さんは貧困が生み出したモンスターペイシェントであり、この患者さんこそが最大の被害者なのでした。「知っトクパンフ」をきっかけに本来の自分の姿を取り戻せたのではないかと思っています。

以上