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生活再建いまだ途上
―岩手、宮城 被災者の医療費免除 継続・再開を―

全国保険医新聞2017年3月15日号より)

 

 岩手、宮城両県の保険医協会は、いまだ東日本大震災被災者の生活再建できない実態があるとして医療費窓口負担免除の継続を求めていた。不十分ながら両県では、免除の継続や再開が決まっている。

通院できない―岩手協会

県の担当者に要請する
岩手協会副会長の坂正毅氏
(中央)と小山田氏(右)

 岩手県は昨年11月4日、被災した国保加入者の医療費窓口負担を17年末まで延ばすことを決めた。後期高齢者医療制度の一部負担金免除と介護サービス利用料免除も1年延長する。
岩手協会は昨年8月8日、県に対して被災者の窓口負担免除を要請した。協会副会長の小山田榮二氏(保団連理事)は、協会が被災者を対象に行ったアンケート調査(昨年6月〜7月実施)の結果を紹介。窓口負担免除が打ち切られた場合、「これまでどおり通院する」との回答が4割に満たなかったことを指摘し、通院できない理由として、低収入や住宅再建費用などの経済的問題があることを強調した。小山田氏は、必要な医療を受けるためには窓口負担免除が必要だと訴えた。県の担当者は、アンケートは貴重な資料であり政策の参考にしていきたいと答えた。
要請に先立ち6月にはアンケートの中間集計結果をマスコミ発表した。


自治体、年齢で区別生まぬよう―宮城協会

要請書を県の担当者へ手渡す県民
センター代表の綱島不二雄氏(左)

 宮城県の石巻市や気仙沼市など津波による被害の大きかった地域を中心にこれまで通り9市町村全てが、国保加入者の一部に対して医療費窓口負担の免除継続を決めた。3月末となっていた免除の期限を延長した。後期高齢者医療は県内全市町村で昨年3月末で打ち切られている。
 宮城協会は東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター、県社会保障推進協議会、県民医連と共に1月18日、被災者窓口負担免除の継続・再開を県に要請。自治体や年齢によって被災者への対応に区別が生じないよう県としての支援を求めた。
 19日には後期高齢者医療広域連合、23日には東北最大の都市である仙台市へも要請した。仙台市への要請では50人の被災者が奥山恵美子市長と面談。生活実態の厳しさなどを訴えた。宮城協会などではこの他、免除継続を決めかねていた自治体にも要請を続けてきた。
 また昨年9月には、医療費免除が打ち切られた患者の受診抑制を経験したという調査をマスコミ発表した。


国の負担でこそ―東北ブロック

 保団連東北ブロックは昨年10月20日、被災者窓口負担免除などを厚労省に要請した。要請では、東日本大震災の被災者窓口負担免除を全額国の負担で行うことをはじめ、高齢者の負担増の中止や子ども医療費助成の充実などを求めた。

以上