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保団連第3回代議員会を開催
―県単位の医療費抑制に対抗―

全国保険医新聞2017年7月5日号より)

執行部からの答弁を聞く代議員

 

 全国保険医団体連合会は6月25日、東京都内で第3回代議員会を開催した。患者負担増阻止と診療報酬大幅引き上げを実現する取り組みなどを提起した会務報告を受けて、保険医協会・医会での取り組みを含め活発な討論が行われた。代議員会では会務報告などの提案を全会一致で採択した(代議員会概要と決議全文)。

 

 副会長の田辺隆氏は会務報告の中で、社会保障費抑制のために政府が進める医療、介護改革計画の特徴を@給付削減と患者・利用者負担増A病床削減や医師数抑制などによる提供体制の再編B「医療費適正化計画」「医療計画」や国保都道府県単位化などを通じた都道府県による給付抑制C外来へのゲートキーパー機能の導入、アウトカム評価の拡大など診療報酬、介護報酬同時改定の活用―としてまとめた。
 田辺氏はその上で、解散総選挙も視野に入れながら「診療報酬の技術料10%以上引き上げ」「新たな患者負担増阻止と患者負担の大幅軽減」の2点を要求する会員署名や、都道府県単位での医療・介護給付抑制に対抗する取り組みなどを提起した。

 

地域、住民との協力豊かに

 討論では3月から全国で取り組んだ「今こそストップ!患者負担増」署名に関する発言が相次いだ。▽県老人クラブ連合会に協力依頼すると1カ月あまりで1,500筆以上集めてくれた▽公民館などの「健康講話」に講師派遣し訴えた▽地元のイベントにブースを設けて参加者に呼び掛けた―など高齢者団体や地域とのつながりを生かした工夫が報告された。

 

マイナス改定圧力に抗する

 診療報酬の改善を求める声が続いた。「医療機関は既に疲弊している。基本診療料の引き上げは必ず実施されなければならない」「診療報酬での政策誘導や理不尽な抑制が医療事故につながり医事紛争を招く」などの訴えがあった。
 財務省・財政制度等審議会がまとめた「建議」で、国民負担の軽減の観点からマイナス改定が示唆されていることに対して、「国民の経済状況や中小企業の保険料負担の苦しさを逆手に取った姑息な手法」との批判や、「窓口負担を引き下げ患者が安心して通院できるようにするとともに、医療機関が経営の心配なく診療に専念できる診療報酬の十分な引き上げが必要」との訴えがあった。

 

共謀罪、憲法改正も議論に

 また、6月15日に成立した「共謀罪」法審議をめぐる国会運営や安倍首相の改憲提案を問題視する発言も多数あった。
 「共謀罪」法について、取り締まる対象が明確にされないため「社会保障制度改善を目的とした運動が停滞したり悪影響を受けたりするのではないか」「保険医協会が捜査の対象にならないという保障はない」との指摘や、同法の審議で参院法務委員会の採決が省略され中間報告のみで本会議で採決された問題で、「議会制民主主義を根底から破壊する前代未聞の暴挙」と批判する声も上がった。
 この他、歯科医療の改善、経営・税務上の問題、病院・有床診療所の課題、原発再稼働反対の取り組み、被災者支援、女性医師・歯科医師の働き方などに関する発言があり、活発に議論された。

 

医療・社会保障の改善を

 6月25日の代議員会の冒頭にあいさつした保団連会長の住江憲勇氏は「安倍政権の国政私物化、国民軽視を許さず、医療・社会保障を改善しようという全国の代議員の熱い思いを感じる。現代の治安維持法とも言われる『共謀罪』法はその思いを踏みにじるものだ。患者、住民の命と健康を守り、医療・社会保障充実を政府や自治体に働き掛ける団体として、これ以上の危機はないと受け止めている」と述べた。また、歳出削減への世論誘導として@自己責任論A財源論B社会保障概念の破壊―を挙げ、「誰が得をして誰が被害を受けるかを明らかにし、国民的な怒りを呼び起こす必要がある」と訴えた。

 第3回代議員会の参加者は51加盟団体から113人(定数117人)の代議員をはじめ、287人。代議員会で採択、承認された議事は以下のとおり。
会務報告/16年度決算報告および監査報告/18年度診療報酬・介護報酬改定要求/保団連次期役員定数/代議員会決議

 

休保共済会、社員総会を開催

 保団連代議員会終了後、休保制度を運営するために保団連が設立した一般社団法人全国保険医休業保障共済会(休保共済会)が第10回臨時社員総会を開催した。
 出席社員は協会・保団連の代表32人。@8月1日から始まる2017年度事業計画及び事業収支計画、A社員総会の定足数等を変更する定款改正案を提案通り全会一致で議決した。

以上