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税務調査の要点チェックA
―留置き、コピー、カルテ開示は断る―

全国保険医新聞2017年7月15日号より)

 

 保団連各ブロックでは定期的に会員への税務調査アンケートを実施し、税務行政の改善を求め国税局と交渉・懇談をしている。税務調査で注意すべきポイントなどを解説する(5回連載)。

 

帳簿書類は持ち帰らせない

 税務調査では、帳簿書類を税務署に持ち帰って調べる「留置き」を要求されることがある。アンケートの回答では「(帳簿書類を)持ち帰った」が54.4%、「(持ち帰りを)断った」が4.9%で、約6割が留置きを要求され、多数が応じていたことがわかる(図)。
 留置きは「納税者の理解と協力の下、その承諾を得て行うもの」(国税庁FAQ)とされ、応じる義務は課されていない。帳簿書類の紛失や情報漏えいのリスク、日常業務への支障、調査の長期化につながるなどの問題があり、断るべきだ。現場での調査を徹底するよう求めてほしい。
 現場でやむを得ず応じてしまった場合は、返還期日を明確にさせ、法定の「預り証」を必ず発行させるよう留意したい。

 

コピーさせない

 留置きの手続きを回避するため、書類のコピー要求が多発している。
 国税庁はコピーの持ち帰りは留置きに当たらないとし、返還も不要としている。コピーをどのように利用されるかわからない上、紛失や漏えいのリスクもきわめて高い。納税者にとって不利益しかなく、応じるべきではない。 

 

カルテは絶対に見せない

 カルテの提示には特に注意が必要だ。
 医師・歯科医師は患者の情報について重い守秘義務を負っている。国税庁の事務運営指針でも「職務上の秘密についての守秘義務に係る規定(例:医師等の守秘義務)(中略)が法令で定められている場合」、「それらの定めにも十分留意する」と調査官に特段の注意を促している。国会質疑でも税務調査でのカルテ開示が守秘義務違反にあたるかどうかは「個別に判断される」とされている。
 カルテは医療機関と患者の信頼関係の基盤だ。本人以外のカルテ開示には応じてはならない。まして、カルテのコピーや持ち帰りなどは論外であり、必ず拒否しなければならない。

以上