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「歯科医師が声 心強い」
―保険で良い歯科医療を 市民にアピール―

全国保険医新聞2017年10月15日号より)

 

 

 「保険で良い歯科医療を」全国連絡会は窓口負担の大幅軽減や保険のきく歯科治療の範囲拡大などを求めて9月28日、国会で市民集会を開き、有楽町の街頭で請願署名を訴えながらアピールした。署名した人は「歯の治療ではついお金のことが気にかかる」「歯科医師が声を上げてくれるのは心強い」などと話した。

 

総選挙で患者と医療者の声を国に届けようなどと訴えた

 

保険で良い歯科医療を―総選挙でアピール 市民と医療者が国会で集会

総選挙に向けて署名の取り組みを訴えた宇佐美氏

 安倍政権が衆院解散に踏み切った9月28日、「保険で良い歯科医療を」全国連絡会は、東京・憲政記念館で市民集会を開いた。全国の歯科医師や歯科衛生士、歯科技工士や市民ら224人が参加。集会は、「窓口負担の大幅軽減」「保険のきく歯科治療の範囲拡大」「歯科衛生士、歯科技工士の待遇改善」「歯科医療費の総枠拡大」などを含むアピールを採択した。集会後、参加者は有楽町の街頭で、道行く人々に「保険で良い歯科医療の実現」をアピールした。
 主催者を代表して全国連絡会会長の雨松真希人氏は、「衆院解散という情勢の中で集会開催となったことは意義深い。患者と歯科医療提供者の共同の運動を大きく広げよう」と訴えた。
 集会では、保険医協会が行った学校歯科治療調査や歯科技工調査をはじめ、各分野での「保険で良い歯科医療」請願署名や自治体意見書採択の取り組みが報告された。集会では、これまでの成果を共有し、総選挙を好機として取り組みを強めようとの発言が相次いだ。

 

新しい国会に請願署名届ける

 全国連絡会副会長の宇佐美宏氏(保団連歯科代表)は、患者負担軽減などを求める請願署名の目標を50万筆と強調。最低賃金引き上げを求める市民運動「エキタス」に、「時給が1,500円になったら歯医者さんにいく」「安心して歯医者に通える」という声が寄せられていると紹介。「私達の取り組みは、診療所に来られない人達のことを視野に入れなければならない」「総選挙中も大いに取り組んで、新しい国会に私たちの成果を届けよう」と訴えた。

 

患者負担軽減、診療報酬改善―医療者、市民が現場から訴え

虫歯10本 口腔崩壊の子ども35% ― 足立了平・兵庫協会副理事長
足立氏

 兵庫県内の小中高校などを対象に学校歯科治療調査を実施した。要受診と診断を受けた子どもは3割で、そのうち65%が未受診という実態だ。10本以上の虫歯など口腔崩壊に至っている子どもがいるとの答えが35%に上った。背景に生活の困窮やネグレクトなどがあり、親の世代からの連鎖も見られる。口腔崩壊の連鎖を断ち切るには、患者負担軽減と診療報酬の改善による保険で受けられる歯科医療の充実が必要だ。

 

基礎的技術料の引き上げが必要 ― 坪田有史・東京歯科協会会長
坪田氏

 東京歯科協会では診療報酬引き上げの会員署名の取り組みを強めている。これまでに集まった署名の「ひとこと」欄には、根管治療など歯内治療の評価を求める要望が多い。基礎的技術料の引き上げが必要だ。また、高齢者や在宅歯科をカバーする体制を整備し、評価することも重要な課題だ。感染症対策は診療報酬評価のあるなしにかかわらず、歯科医院・歯科医師が実践すべき課題だが、現場の困難は無視できない。また、歯科技工士や歯科衛生士の技術、労働を適正に評価し待遇を改善することも歯科医療充実には不可欠だ。

 

消費税財源もってのほか ― 戸井逸美・「保険で良い歯科医療を」大阪連絡会(大阪歯科協会副理事長)
戸井氏

 「保険でよい歯科」の署名は特に子どもたちに求められているものだ。大阪歯科協会の学校歯科治療調査の推計では、数千人の子どもたちが経済的な問題などのために歯科医療から取り残されていることになる。こういう実態を顧みずに、安倍政権が消費税を子ども・子育ての財源に充てるなどと言い出しているのは、もってのほかだ。これから署名の取り組みをさらに強め、診療報酬引き上げ、患者負担の軽減を実現したい。

 


 この他にも、保険適用の拡充に取り組む市民、歯科衛生士、歯科技工士など多様な立場から9人が保険で良い歯科医療を実現する必要を訴えた。

以上