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高薬価是正に向けて改革を
―保団連が日本医師会と懇談―

全国保険医新聞2017年11月5日号より)

 

 

 保団連は10月12日、薬価制度の抜本改革等について、日本医師会の中川俊男副会長と懇談した。保団連から、住江憲勇会長、竹田智雄理事が出席した。

 

「国民皆保険守る」で一致

 日医との懇談で住江氏は、「国民が貧困・格差に苦しむ中、毎年の医療・社会保障費の自然増削減に加え、貴重な医療財源が製薬企業への過剰な利潤になっている。薬価を是正していくことが必要だ」と述べた。中川氏も、「薬剤費の増大の影響は大きい。国民皆保険の持続性のために『抜本改革』を求めている」と応じた。

米国価格外すべき

 先進国の価格と著しく乖離しないよう調整する外国平均価格調整について、保団連は、参照する英米独仏の価格について「正確に比較するには、価格を切り下げる補正が必要ではないか」と問題提起。中川氏は、「公的医療保険制度を基軸にする国の価格を参照すべきであり、米国は参照国から外すべき」との認識を示した。

新薬創出等加算は廃止を

 薬価水準全体の高止まりを招いているとも指摘される新薬創出・適応外薬解消等促進加算に関わって、中川氏は、「イノベーション促進は政府の成長戦略である以上、研究開発税制や補助金、日本医療研究開発機構などを活用して対応すべきではないか」との認識を示した。
また、「長期収載品に依存するモデルから、より高い創薬力を持つ産業構造に転換する」とした政府基本方針にも触れ、中川氏は「先発品メーカーが長期収載品を関連・子会社などに移譲して配当を受けつつ、新薬創出等加算を受けることは制度の趣旨が異なる」とも指摘した。
竹田氏は、「新薬メーカーは、仕切り値制度、研究開発税制、補助金、など幾重にも恩恵を受けている。手厚く保護されすぎているのではないか」として、「新薬創出等加算は即時廃止すべき」と主張した。

支払意思額調査は問題

 費用対効果評価で、新たに支払い意思額調査の実施が予定されている。保団連は、「厚労省は『この調査を基に評価基準を設定したことが確認されている国はない』と認めている。調査に踏み切ろうとしていることは理解に苦しむ」と指摘した。
 中川氏は、「『あと一年健康に生きられるなら、公的保険でいくらまで負担すべきか』などと患者・国民に問うことが人道的に許されるのか。所得の違いなどで答える金額も変動する」などと問題点を指摘。評価結果に応じた価格調整に関しては、「価格引き上げの根拠にするべきではない」との認識を示した。

以上