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「限界だ」「医療安全保てない」
―ドクターズ・デモ国会集会 医療・介護現場から声―

全国保険医新聞2017年11月25日号より)

 

 

 「ドクターズ・デモンストレーション」が11月16日に国会内で開いた集会では、保団連が呼び掛けている診療報酬・介護報酬の引き上げを求める会員署名などを与野党の国会議員に提出した。医療・介護従事者ら270人が集まり、職員増や就労環境改善を求める発言が相次いだ。

 

診療報酬なくして働き方改革ない―全国医師ユニオン代表・植山直人氏

医療・介護従事者ら270人が集まった国会集会のもよう

 働き方改革が注目を浴びているが、私達が行った医師の労働実態調査で、改善されると思うかと聞いたところ、57%が「改善しない」と答えた。診療体制が組めないという理由が圧倒的に多かった。診療報酬を上げてスタッフ全体を増やさないことには、働き方改革は夢のまた夢だ。

 

保険で良い歯科の声は届く―「保険で良い歯科医療を」愛知連絡会会長・江原雅博氏

 患者負担軽減や保険のきく範囲の拡大を求める請願署名は現在全国で約26万6,000筆集まっている。歯科技工所や介護施設など協力関係が広がっている。みんなの願いとして歯科医療の充実を勝ち取りたい。

 

3人に1人が切迫流産を経験―日本医労連中央執行委員・寺園通江氏

 看護職員の労働実態調査で過酷な夜勤と人手不足の実態が分かった。7割以上が慢性疲労を感じながら働いており、人手不足から妊娠者の約5割は夜勤が免除されない。3人に1人が切迫流産を経験していることが分かった。健康悪化が深刻だ。大幅増員と夜勤規制がなければ安全・安心の医療が保てない。

 

在宅支えるヘルパーがいなくなる―全日本民医連ケアマネ委員・石田美恵氏

 要介護4で昼間は1人で生活している女性利用者がいた。ヘルパーはいつも女性が自分で着替えられるように洋服を着衣順に並べていた。ある日そのヘルパーから連絡があり、「服を着る順番が分からなくなっている。何かがおかしい」と言う。この気付きが大事。往診医や訪問看護師と相談する中で、全身痙攣の前兆であることがわかった。利用者の生活や習慣を知っているからこそ異常が発見できる。現場の介護職員の人手不足、労働環境の悪さは限界を超えているが、ヘルパーを育て医療と連携しなければ在宅生活は支えられない。

 

歯科技工守る技術料の正当な評価を―歯科技工士・関多革司氏

 噛み合わせの回復と認知症や要介護予防との関連が分かってきている。しかし義歯を作る技工士は低賃金、過酷な労働で離職が後を絶たず、歯科技工士の存続が危ぶまれる。原因は低く抑えられた技工物の価格だ。労働実態や原価に基づいた技工物の価格、技工料の設定などが必要だ。診療報酬の引き上げと、技術料を適正かつ正当に評価することを求めている。

以上