ホームニュースリリース・保団連の活動保団連の活動など 目次

 

診療・介護報酬引き上げを 加藤厚労大臣に要請
―財務省主計局長、国会議員にも―

全国保険医新聞2017年11月25日号より)

 

住江会長(左から2人目)ら実行委員会から診療報酬・介護報酬の
引き上げなどを求める要請書を受け取る加藤大臣(中央)

 

 全国保険医団体連合会は他の医療団体と作る「ドクターズ・デモンストレーション」実行委員会として11月16日、2018年診療報酬・介護報酬の引き上げなどを加藤勝信厚労大臣、財務省の岡本薫明主計局長、与野党の国会議員に要請した。患者が受ける医療の水準を保つためには医療機関の経営安定や、医療従事者らが働く環境の改善が不可欠と強く求めた。国会内で開いた集会では、診療報酬引き上げなどを求める会員署名、保険で良い歯科医療を求める署名を提出した。

 

「医療費『キャップ』ひずみ生じた」加藤大臣

 加藤大臣への要請で、保団連の住江憲勇会長は「2002年からの連続マイナス改定は『医療崩壊』につながった。現在も病院、医科・歯科診療所の経営は悪化傾向だ。マイナス改定では300万人を超える医療従事者の雇用を維持できない」と指摘。「患者の医療要求に応える医療機器の更新、安全安心のための設備投資のためにも、診療報酬引き上げが不可欠だ」と強調した。
 加藤大臣は「小泉政権期に医療費に『キャップ』をはめていろいろなひずみが生じたことも反省しながら、国民負担とのバランスも見ていく」とし、「そのために医療機関経営や賃金動向など多方面に配慮しながら議論されなければならない」と述べた。
 保団連の武村義人副会長は「入院から在宅へという流れの中、診療所の医師の負担軽減も必要」と訴えた。
 全国医師ユニオンの植山直人代表は「現場では多くの医師が当直明けに手術をしている実態がある。医師増員による休日取得が必要との声が圧倒的に多い」と紹介し、勤務医の労働環境改善を求めた。

 

「薬価を下げていきたい」主計局長

財務省の岡本主計局長(右から2人目)に
要請書を手渡した(上)。国会内の集会では
駆け付けた与野党の国 会議員16人が
各党の社会保障政策などを語った(下)

 財務省への要請で、保団連の宇佐美宏歯科代表は「歯科医療機関の経営は疲弊している。とりわけ歯科技工士は過重労働、低賃金が深刻で、離職が後を絶たない。保険で良い入れ歯が作れるよう、技術料を抜本的に引き上げるべき」と強調。 医療制度研究会副理事長で医師の本田宏氏は「医療現場は過労死しかねない過重労働でどうにか持っている状態。技術料が低すぎることがこうした事態を生んでいる。医療機器や薬剤は米国などと比べても非常に高い」と指摘し、「モノの評価を適正化しヒトの評価に充てる必要がある」と強調した。
 岡本主計局長は、「団塊の世代が高齢化していく中、保険料、税などで支える公的医療保険が根本から崩れかねないため、国民負担が過剰とならないよう指摘している」「薬の値付けは問題意識を持っている。実勢価格にあわせて薬価を下げていきたい」と述べた。

 要請後に行われた国会集会では看護師、介護職員、歯科技工士らも加わって、診療報酬・介護報酬の引き上げを訴えた。

以上