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国民医療を守るため共同を
―審査、指導、監査対策担当者会議―

全国保険医新聞2017年12月15日号より)

 

担当者会議のもよう

 

医療受ける権利守る

支払基金労組が講演

 保団連は審査、指導、監査対策担当者会議を11月19日に東京都内で開催し、136人が参加した。
 全基労(全国社会保険診療報酬支払基金労働組合)中央執行委員長の平岡信彦氏が「『データヘルス改革推進計画』と『支払基金業務効率化計画』で示された支払基金『改革』のねらい」をテーマに講演した。特に、支払基金改革の狙いを、▽支払基金の性格を医療情報の収集と利活用を行う組織に改変する▽コンピュータチェック中心の審査へ転換し審査員の関与するレセプトを1%程度にする▽全国の支払基金支部を集約化する―などとして整理した。
 平岡氏は@コンピュータチェックの拡大で機械的な査定が増えるA審査基準の統一で審査委員会等での丁寧な合意形成が骨抜きにされるB基金支部の集約化によって、医療機関・保険者への説明や、審査委員会の補助等に支障が出る―と問題点をまとめた。また基金支部の集約によって職員の配置転換等の問題も想定され、労働組合としても見過ごせないと指摘。「国民の医療を受ける権利を侵害する問題。国民医療を守る観点から協力・共同を」と呼び掛けた。
 この他、歯科社保・審査対策の新井良一部長が基調報告した。

 

弁護士帯同が重要

医科分散会

 医科分散会では、前半は審査問題、後半は監査等の問題について議論を行った。
 前半は、午前に行われた記念講演「審査支払機関改革の現状と問題点」の内容を踏まえ、「支払基金業務効率化・高度化計画」の推進による審査基準の統一化等が今後の審査にどのような影響を及ぼす危険性があるのか、韓国HIRAによるコンピュータ審査の現状と問題点も参考にしつつ意見交換した。また、健康保険組合連合会が公表した▽約2000億円の医療費削減のために特定疾患療養管理料は「2月に1回」の算定とすべき▽外皮用薬または抗ヒスタミン薬と同時処方でない場合は保湿剤を保険給付外とすべき、また将来的には保湿剤の処方自体を保険給付外とすべき―という2点の政策提言への対応策を検討し、「容認できないという立場で、保団連として早期に意見表明すべき」との認識を共有した。
 後半は、弁護士帯同について各協会・医会の取り組みの状況を踏まえて意見交流し、保険医の人権を守る観点から個別指導の場に弁護士を帯同することの重要性を共有した。また、今後の厚生労働省要請に向けた対策では▽集団的個別指導のあり方▽自主返還をめぐる問題▽医療指導官の資質に関する問題―等について討議した。

 

持参物の改善必要

歯科分散会

 歯科分散会では、歯科社保・審査対策部の新井良一部長が、個別指導時の持参物の準備をめぐる問題について報告した。佐賀県の個別指導で指定される持参物の準備について、前日に患者10人分のカルテ指定が行われた場合にカルテや伝票類の取り出しなどに実際に費やした時間を、自身の経験を基に算出。休診を余儀なくされるほどの負担が診療現場で生じている実態を訴えた。
 また、参加者からも持参物準備のために休診した経験や、都道府県によって持参物の数が異なるためさらに時間がかかるケースなどが報告された。
 保団連は今回の報告を基に、厚労省・指導監査室に対して指定カルテや持参物に関する改善要望を強めていく。
 指導関連ではこの他、各地での指導の実施状況、録音や弁護士帯同の取り組みの報告、「カルテ記載を中心とした指導対策テキスト第9版」を活用した講習会の実施等の意見交流がされた。
 また、次回改定に向けて、保団連で施設基準における人員配置基準を地域の実態に合わせて改善するよう求めたことが報告された。北海道・日高地区での歯科衛生士勤務状況を例に、歯科衛生士の雇用が困難な中、配置を要件とする施設基準が届出できない状況を例示した。国保の都道府県化に伴う保険者番号の変更に関する注意喚起した。

以上