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記事PDF●「地域医療構想」は大きな医療制度改革の一環として登場したもの。だからこそ、2018年度からの第3期医療費適正化計画（6年間）や国保の都道府県単位化など、公的医療費抑制策との連動が 想定される。
●「地域医療構想」に象徴される医療提供体制の再編により、医師不足・看護師不足といった人員不足の固定化、医療難民・介護難民の増大への懸念が浮上する。
●「地域医療構想」策定を契機に、構想区域ごとで検討する場が設定されている。より意義あるものとするには医療関係者のみならず住民参加を進め、地域からのベクトルを共同で形成する必要がある。
●地域住民との連動、地域における医療保障づくりをいっそう進めることが重要となっている。
●東京では9回の地域医療構想策定部会が開かれ、国からのデータをもとに議論が進められている。東京都の医療圏は実態として全都的に移動する受療行動が確認でき、構想において全都の視点が必要である。よって病床規制は現行の二次医療圏を構想区域とし、病床整備区域と呼称することとしたが、医療（事業）計画は疾病ごとに二次医療圏にとらわれることなく策定するために事業推進区域とした。今後区域ごとの調整会議では東京全体最適と部分にあたる区域最適が求められるため、全体を調整するシステムも必要である。
医療・介護切捨て、地方丸投げに道理なし
●県当局は「病床削減は在宅医療介護の充実が大前提」だと強調している。しかし、入院から在宅へのシフトは更なるマンパワーが必要とされる。人材確保が困難な地域の切り捨て政策に他ならないことを追及していくことが重要だ。
地域医療計画は医療・介護提供体制充実を基本に
■保団連は、①国庫負担の拡充、②非営利とフリーアクセスの堅持、③必要な医療・歯科医療が提供できる診療報酬を含めた医療保障制度の充実、④必要な介護が提供できる介護報酬を含めた介護保険制度の充実、⑤医療・介護従事者、行政、住民の連携、⑥住民を含めた地域からの発信の確保などを保障した「真の地域包括ケアシステム」の実現を、国と自治体に要望する。
●日本人の追跡調査から、ほぼ全ての人が期間の長短は別にして自立した生活が困難な時期を過ごすことがわかっています。すなわち、歯科医院に来院してくれている患者はほぼ全て通院不可能になります。「生活の医療」と歯科医療は形容されます。ならば、生活の場で医療をやってこそ生活の医療と言えるのではないでしょうか。体調を崩して診療室に来られなくなった患者さんに、良かったらお
うちに行きますよと言ってあげてください。
