物価上昇に追いつかない 静岡協会 診療報酬改定アンケート

 静岡協会は今次診療報酬改定に関する会員アンケートを実施。医科会員1056件に送付し、88件から回答が得られた。

今次改定の全般的な評価について、「大いに評価する」、「ある程度評価する」を合わせて18・1%、「あまり評価しない」、「全く評価しない」を合わせて76・0%となり、「評価しない」が「評価する」の約4倍となった(図)。
「実質的にはマイナス改定」「物価上昇に追いつかない」「算定要件、施設基準のハードルが高くなっている」「初診のオンライン診療は『診療』と呼ぶに値しない」などの意見が寄せられた。
外来感染対策向上加算について、「評価する」が26・1%、「評価しない」が54・5%、「その他」が14・7%となった(無回答4・5%)。「加算は評価するが、対応部材や人件費(工数費)を補えない」「加算などと言わず初診料そのものを上げるべき」などの意見が寄せられた。
システム、セキュリティに不安も
電子的保健医療情報活用加算について「評価する」が21・5%、「評価しない」が50・0%、「その他」23・8%だった(無回答4・5%)。
「業務上のメリットがあまり見えない」「薬の情報も前月までのもので、利用が難しい」「セキュリティに不安がある」など、加算自体の評価より、システムそのものへの問題点や不安の声が多く寄せられた。
リフィル処方箋について「評価する」が3・4%、「評価しない」が84・0%、「その他」11・3%(無回答1・1%)となった。「再診料を減らすだけの効果で、医療管理を放棄している」「受診機会の喪失」「医院にとって経済的リスクとなり、状態変化への対応など負担や不安が増える」「リフィル処方箋を使用することにより患者の来院回数が減り病状の把握をすることが困難になる」「薬剤師に責任を負わせるのか?」「無診察診療はできない、すべきでない」などの意見が寄せられた。