ブックタイトル医の倫理
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医の倫理
対談・青木富貴子氏×近藤昭二氏んなアクセスに依らないと出て来ないだろうと感じます。実際にそこに眠っていた731の論文などは、英語化されたものがついこの前17本出てきたんですよね。青木アメリカはまだまだ発掘すべきものがあって、ブッシュの後オバマがきちんとそれを分かってないということですね。香山青木さんはどうですか?アメリカで今後もこうした資料の発掘をされていくご予定ですか青木さっき言おうと思ったのは、スターン・トモコさんというジョージタウン大学の教授がいて、アソシエイト・プロフェッサーの方ですが、彼女がLibrary ofCongressにリポートAの原本とリポートQの原本を入れて、保管なさっています。そういう風に、しっかり活動している方もいるんです。だからもう少しネットワークをしっかりしないといけないと思います。私も英語版を出したいと思ったのですが、日本語でも石井四郎のノートをきちんと読めていないのに、どうやって英語に…やっぱり翻訳って難しいですよね。スターンさんには「あなた中国語版が出たっていうけど翻訳ちゃんと検証した?」って「それはやらなきゃいけない」と言われました。でも何か良い形で中国の方たちも興味を持ってくれるんだったら、日本と中国とアメリカと、もっと連絡を取り合ってネットワークをつくってやっていく時代だと思うんですよね。香山先ほど、アメリカにもマニアックにというか調べていらっしゃる方がいると…青木それも時々私のところにメールを送ってくる人だから、特にネットワークができているわけではありません。香山冒頭で申し上げましたように、日本の若いジャーナリストでも、この問題を知ると非常に興味を持たれて、若い視点からいろいろ報道したいという方もいらっしゃいます。インターネットもあり、国の垣根も越えて情報共有できる時代になっていますので、そこから新しい地平が開けていくことを期待したいですね。では、私の拙い司会でお伝えしきれないこともあったかと思いますが、これで第1部を終えたいと思います。お二人にどうぞ温かい拍手をお送りください。18