ブックタイトル医の倫理

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医の倫理

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医の倫理

歴史を踏まえた日本の医の倫理の課題フェッショナル・オートノミーを造語しています。カントのautonomyの概念からindependenceを削除し、単に「自主規制」という意味で用いております。その日医のホームページに「ヒポクラテスと医の倫理」について書かれた文章があります。ヒポクラテスの誓いを現代的な言葉で表したのが世界医師会の理念宣言であるという内容ですが、これは第1から8項の説明に過ぎません。特に大事な第9、10項の説明が入っていないのです。ちなみに、英語のウィキペディアのGeneva declarationを見ますと、「a declaration that was especially importantin view of the medical crimes which hadjust been committed in Nazi Germany」という風に書いてありますが、日本医師会はこれを省いています。以上、歴史を踏まえた日本の医の倫理を確立するために今すべきことは、日本医学会への働きかけです。そして日本医師会への働きかけ。これを両輪としてやっていかないと日本の医療界の民主化は上手くいかないだろうと思います。そして何より、私たち自身の人権意識の改革、患者の人権尊重から人権擁護へということをしなければならないでしょう。ちなみに日本看護協会では、2003年『看護者の倫理綱領』の中で「条文1:看護者は、人間の生命、人間としての尊厳及び権利を尊重する」と書いています。尊重するという言葉を使っていますが、解説で「看護者は、いかなる場面においても生命、人格、尊厳が守られることを判断及び行動の基本としなさい」と、尊重するだけではなく守ることを考えている。そのような看護者に医師は、医療者は、学ばなければならないと思います。以上です。ありがとうございました。35