「2016年度改定に向けた医科・歯科診療報酬要求」のご案内
このたび当会では、社会保障及び医療保険制度、診療報酬の改善を求めて「2016年度改定に向けた医科・歯科診療報酬要求」を7月3日付で発行いたしました。
この要求は、当会が各都道府県の保険医協会とともに半年以上の議論を重ね、また学会や医療団体とも要求をすり合わせつつ構築してきたものです。
我が国の社会保障制度はこれまでに度重なる抑制を強いられてきました。この結果、医療崩壊に歯止めがかからず、患者への質の高い医療提供に支障を来たすとともに、医療機関の経営危機が進行しています。
これに対し本会は、診療報酬引き上げの取り組みを行ってきましたが、医療崩壊を克服するためにも、診療報酬の引き上げだけでは患者、国民に負担を強いる結果になることから、2016年診療報酬改定への要求に加え、患者負担の大幅引き下げをはじめとして 社会保障全体に対しても改善を要求しています。とりわけ、医療保険制度改革関連法の成立により、一層の公費及び保険給付の縮小、患者大幅負担増が予想される事態となっていることから、この取り組みを重視して取り組んでいます。
また社会保障費の大幅削減や2016年度診療報酬のマイナス改定の大合唱が始まっており、来年度予算の概算要求策定に向けた財務省の圧力が強まる中、それに抗して国民医療改善・診療報酬引き上げの世論を、医療関係者のみならず、広く国民の中に大きく高めていくことが必要です。
以上のことから本冊子では、医科歯科診療報酬の改善要求とともに、現在進行している政府の「社会保障・税の一体改革」の内容や狙い、改革のてことして実施された2014年度診療報酬改定が何をもたらしたか、2016年度診療報酬では何が狙われているのかについて、冒頭で解説を掲載するとともに、医療保険制度の改善要求を盛り込んでいます。
是非本冊子をお読みいただき、改善要求の実現に向けて、ご理解とご協力を何卒お願い申し上げます。
2015年7月
全国保険医団体連合会
診療報酬改善対策委員会
医科委員長 武田 浩一
歯科委員長 田辺 隆
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