2018年 年頭にあたって
 
会長:住江憲勇

 皆様、新年あけましておめでとうございます。 
 今年は診療報酬、介護報酬の改定があります。診療報酬は医療の質・量・方法・水準を規定する公定価格であるとともに、医療従事者の人件費を手当てし、医療の安全・安心のための設備投資等の原資でもあります。保団連は昨年、プラス改定を求めて取り組みを進めてきました。わずかではありますが、技術料のプラスを勝ち取ったことは成果です。
 昨年は核兵器禁止条約の成立、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のノーベル平和賞受賞という喜ばしいニュースもありました。ICANには保団連が事務局を担っている反核医師の会も加盟しています。核廃絶に向けた粘り強い運動が結実したものです。
 2018年の日本社会、国民の生活はどう導かれようとしているのでしょうか。
 今、貧困と格差が広がり、所得再分配としての社会保障は、改悪・削減の連続です。年末の社保審医療保険部会で出された次期改定に向けての「基本方針」は、国民に超高齢社会のために一層の「自助努力」を促し、さらなる医療提供体制の縮小と給付削減・負担増を求めるものとなっています。
 しかし、このように人々に困難な生活を強いているそもそもの根源、窮状の原因である政府・与党の問題点は、まだ充分に見えてきているとはいえません。昨年10月の総選挙でも、消極的支持による安倍政権の継続を許してしまっています。
 貧困と格差の拡大を打開する道は、社会保障の充実にあります。私たちが提案型の運動に取り組み、地域の医療機関で、国民医療を守る対話を旺盛に進めていくことが求められています。

歯科代表:宇佐美宏

 超高齢社会を迎えた日本で、今、口腔ケアの重要性が、国民の共通認識となりつつあります。

 厚労省も国会答弁の中で、歯科医療によって、AOL、QOLの向上が図られることを認め、歯科保健医療の充実に努めることを確約しています。

 しかし、残念ながらこうした認識が厚労省の歯科医療政策上に反映しているとは言い難いのが現状です。

 公的医療に占める歯科医療費のシェアは年々下がりつづけ、直近では、6.8%にすぎないことがそのことを証明しています。
その上、相次ぐ患者窓口負担によって歯科受診が妨げられ、現在進行中の保団連による受診実態調査でも、医科受診より歯科受診は経済的理由による受診中断が多い、とする報告がみられます。

 また、歯科には保険のきかない治療も多く、このことも歯科受診に影を投げかけています。

 そのため多くの歯科医療機関は経営困難に直面しており、このことは、歯科大学の受験にも悪影響を与えています。

 そこで保団連は、従来から歯科保険診療の充実・改善と患者窓口負担の大幅な軽減を車の両輪とする「保険で良い歯科医療を運動」に精力的に取り組んできています。
署名は29万筆を集め、保険で良い歯科医療を求める自治体意見書採択も全国の自治体の35%強に達しています。

 こうした運動の成果もあって、今回の診療報酬改定でも保団連の改善要求は、数多く反映されています。

 さらに歯科に厳しいとされている審査、指導、監査問題でも録音・弁護士帯同等多くの成果を勝ち取っています。

 みなさん、日常診療の抱えている様々な困難を克服し、現場の要求を実現するために、保険医協会に入会し、共に歯科医療改善を目指して活動することを心からおすすめします。