内閣総理大臣
小泉　純一郎　殿

拘束された日本人の安全と釈放、自衛隊のイラクからの撤退を求める

　８日、イラクにおいて、ＮＧＯやフリージャーナリストなどの民間人３人が武装勢力に身柄拘束された。犯人グループが「３日以内に自衛隊が撤退しなければ３人を殺害する」旨声明を発表しているが、この行為はいかなる理由があっても断じて許されない卑劣な蛮行である。私たちは、犯人グループに対し厳しく抗議するとともに、拘束した日本人３名の方を速やかに釈放することを強く要求する。

　私たちはこれまでもアメリカがひきおこしたこの大義なきイラク戦争に日本が加担する自衛隊のイラクへの派兵に対し抗議と撤退をくりかえし求めてきた。さらに、いまイラクでは、毎日のようにイラク全土で戦闘が続き、多数の犠牲者を出す状況の中で今後も自衛隊がイラクに駐留するならば、小泉首相自身が言うように「殺し殺される」事態が現実のものとなる状況であることは明らかであった。

　われわれは、人の命を守ることを何よりも大切にする医師・歯科医師として、人質となった３名の方の身の安全と速やかな釈放のため、日本政府が人命尊重を第１の立場で最大限の努力をおこなうよう強く求める。そして、自衛隊のイラクからの即時撤退を重ねて要求する。