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自衛隊派遣延長の閣議決定に断固抗議します
2004年12月10日
全国保険医団体連合会
会長 室生 昇
政府は姑息にも、国会での審議を逃れ国会閉会後の9日午後、臨時閣議を開き、イラク復興支援特別措置法に基づく自衛隊活動の基本計画変更を正式決定し、イラクへの派遣期間を1年延長することを決定しました。
イラクへの自衛隊派遣は、米国がおこなう不当な戦争への協力・加担になること、平和憲法を踏みにじる行為であることなどから、われわれは、くりかえし反対の立場を表明してきました。
米英軍によるイラク戦争が、国際法を無視し国連中心の国際平和秩序を踏みにじる蛮行であり、その後の無法な軍事占領支配は、イラク国民の怒りと憎しみを拡大し、テロの土壌を広げ、事態をいっそう泥沼化させてきたことは明白です。その根拠となった「大量破壊兵器の所有」という「大義」は、当の米国自身の調査結果によって、崩れ去るものとなりました。にもかかわらず、「ベトナム戦争以上」と言われるファルージャ総攻撃をおこなうことは、イラク国民の命と人権をふみにじるものです。今後、イラク国内の治安状況は悪化する事態が予想されます。政府が「非戦闘地域」とするサマーワの自衛隊宿営地にも、ロケット弾が8回砲撃される状況です。
こうしたもとで日本の自衛隊派兵は、対米追随の立場にたち、大義なき無法なイラク戦争と軍事占領を支持・支援するものであり、イラク国民から見れば、復興どころか、新たな混乱を生み、さらなる苦難を強いるものでしかありません。
われわれは、命と健康を守ることを最大の使命とする医師・歯科医師として、自衛隊派遣延長の閣議決定に対し断固抗議します。期限切れとなる12月14日には、ただちにイラクからの自衛隊の撤退をおこなうとともに、国会で徹底して議論すべきです。そして、イラク国民の真の自立のために、国連中心の枠組みで復興・人道支援をおこなうために、最大限の努力を尽くすことを強く要求します。
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