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2003年6月医療経済実態調査の確定値に関する談話


2005年2月5日
全国保険医団体連合会
政策部長 津田 光夫

 厚生労働省は1月26日、2003年6月に実施した医療経済実態調査の確定値を発表しました。保団連は調査結果(速報値)に対して、2003年11月30日に、『減収を費用削減で補う 経営規模は縮小傾向に』との政策部長談話を発表しましたが、確定値からも改めて、人件費などの削減や設備投資の抑制で医業経営を維持している窮状が明らかになりました。

 とくに、収支差額の階級別割合を見ると、その傾向は顕著です。医科診療所(無床、個人)は、「50万円以上100万円未満と100万円以上150万円未満」の階級が上位1〜2位であり、前回は全体の28.1%を占めていましたが、今回は32.1%に増え全体の3割を超えました。歯科診療所(個人)も同じ階級が上位1〜2位であり、前回は48.6%、今回も47.0%を占め、ほぼ半数が集中しています。また、「歯科技工士なし、外注技工あり」の歯科診療所は、前回の77.8%から今回は82.5%に伸びています。

 中医協では、来年の診療報酬推定に向けて、仮に通例通り6月に実態調査を実施する場合、3月末までには調査内容を決める必要があることから、今月から議論に入っています。前回の談話でも指摘したように、診療報酬の改定幅を検討する基礎資料にふさわしい調査内容とするよう、中医協で十分な検討を行うべきです。

                                   以上