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厚生労働大臣 川崎二郎殿

原爆症集団訴訟広島地裁判決に従わず控訴したことに強く抗議します


2006年8月14日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

 8月11日、政府・厚生労働省は、4日に広島地裁が下した原爆症認定集団訴訟の原告側勝訴判決に対して、これを不服として控訴しました。

 原爆症認定集団訴訟判決の9件すべてで国側が敗訴していることからも明らかなように、現在国が行っている原爆症認定行政は、被爆の実態やその後の経過、診断を下した医師の見解など、原告被爆者の病気の現実に基づくことなく、審査の方針を機械的に適用したにすぎません。

 被爆者は、「自らを救うとともに、私たちの体験をとおして人類の危機を救おうという決意」(日本原水爆被害者団体協議会結成宣言)にたって、核の惨禍の危険を人類に警告するために、その苦痛に満ちた人生を捧げてこられました。

 しかし、世界で唯一の被爆国である日本政府は、いまなお原爆投下を正当化するアメリカの戦争と核兵器使用政策を容認し、それに協力してきました。いま、被爆国政府がおこなうべきは、被爆者の苦しみ、願い、決意を真摯に受け止め、被爆者援護行政を抜本的に改革することです。

 高齢化した被爆者には時間がなく、これ以上裁判を長引かせるわけにはいきません。

 私たちは、5月の大阪地裁判決に続いて広島地裁判決に対しても政府が控訴したことに対し厳しく抗議するとともに、ただちにどちらの控訴も取り下げ、あわせて現在の原爆症認定制度を抜本的に見直すことを強く要求します。