全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇
小泉首相の靖国参拝に断固抗議します
小泉首相は終戦記念日の8月15日に、就任以来６度目の参拝をおこないました。首相の靖国参拝については、アジア諸国のみならず欧米諸国からの批判も強まっています。この間の世論調査でも参拝反対の声が過半数を超えています。特に8月15日は戦争への反省と不戦の誓いを新たにすべき日であり、内外の批判の声を無視し、2001年の自民党総裁選での公約だとして8月15日に首相参拝を強行したことは、戦後政治の原点を踏みにじる態度です。
靖国神社は、「自存自衛」の戦争、アジア諸民族「解放」のための戦争だと賛美する歴史観を宣伝する侵略戦争推進の精神的支柱であり、Ａ級戦犯も合祀されています。このような場所への首相の参拝は、過去日本が起こした侵略戦争に対して、政府が無反省の立場を表明したものと言わざるを得ません。
私たちは、戦後61年目の終戦記念日にあたり、「過去への反省と不戦の誓い――終戦記念日にあたっての決意」として、日本の侵略戦争による各国の犠牲者とその遺族に対して、日本政府が心から謝罪することを要求するとともに、私たちも日本国民の一人として心から謝罪し、また過去の過ちに学び歴史の悲劇を繰り返さない決意をあらためて表明しました。過去の侵略戦争の過ちを教訓として学ぶとともに、平和を脅かすあらゆる動きに対し、医師の社会的責任を果たす決意です。
その立場から私たちは小泉首相の靖国神社参拝に対し断固抗議するものです。