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産婦人科病院への不当な強制捜査に抗議します


                      2006年9月10日
全国保険医団体連合会 第8回理事会


 去る8月24日、神奈川県警は、出産時の助産行為を看護師や准看護師に行わせていた疑いが強いとして、横浜市の産婦人科病院など関係先24カ所を、保健師助産師看護師法(保助看法)違反容疑で家宅捜索しました。

 現行の保助看法には助産行為に関する具体的な定義は定められておらず、看護師による内診行為の可否については、2005年4月に設置された厚労省の「医療安全の確保に向けた保助看法等のあり方に関する検討会」での検討事項として取り上げられ、昨年11月に出された「報告書」では「医師・助産師、看護師の間で議論を尽くすことが必要」と賛否両論が併記されました。

 このような、医師の指示のもとでの看護師の内診行為が保助看法違反か否かについて、厚労省の検討会でも判断が分かれ継続審議になっている問題で、看護師の内診行為を禁止する一片の課長通知を以って、60人もの捜査官を派遣する極めて大がかりな捜査と大々的な報道は、意図的な感を禁じ得ません。

 戦後60年、新生児死亡数や妊産婦死亡数の激減に示されているように、日本では、産婦人科医、小児科医、助産師、看護師の共同作業によって、世界でもトップレベルの周産期医療を作り上げてきました。今回の強制捜査は、これまで培われた日本の周産期医療への信頼を根底から掘り崩すものと危惧せざるを得ません。周産期医療を確保するためにも、深刻さを増している産婦人科医や助産師の不足、偏在問題を解決することこそ急務の課題です。

 本会は、神奈川県警による産婦人科病院への不当な強制捜査に抗議し、産婦人科医や助産師不足の解消など、周産期医療確保のための具体的な施策を速やかに講じるよう強く要望します。