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内閣総理大臣
福田康夫 殿

日本政府は米国に対し断固とした対応を
在日米兵による少女暴行事件に満身の怒りを持って抗議する

2008年2月15日
全国保険医団体連合会
会 長  住江 憲勇

 

 2月10日、沖縄県北谷町で中学3年生の女子生徒が在日米海兵隊員に暴行を受けるという痛ましい事件が発生しました。
心身ともに平和な日々を願う人々の人権をまたもや根こそぎ無視した卑劣で許し難い暴行事件に対し、満身の怒りを持って抗議します。
米兵による同様の事件が起こるたびに、政府は「米軍に再発防止と綱紀粛正を求める」と強調してきました。米軍もまた「遺憾の意」を表明し、「再発防止に努める」と応えてきましたが、実際はどうだったのでしょうか。
戦後、62年を経た今でも沖縄を始め米国の駐留するキャンプ周辺では事件、事故が絶えないのが現状です。在日米軍による事件・事故は、1952年度から2004年度まで、20万1481件、日本人死者は1076人に達していると言われています。1995年の沖縄での少女暴行事件のあと、最近だけでも2006年1月の神奈川県横須賀市での女性強盗殺人事件、2006年10月の長崎県佐世保市での女性殺人未遂事件、2007年10月の広島市での岩国基地所属隊員による女性暴行事件など、米兵による凶悪犯罪はあとを絶たず、繰り返されています。
今回の事件について福田康夫首相は「許されることではない。過去に何度も起きており、重大なことだと受け止めている」と述べ、 また、ケビン・メア米総領事も「極めて遺憾で、米側としても真摯に受け止め、捜査に全面協力したい」とコメントしています。
私たちが求めているのは事件後に繰り返される反省の弁ではなく、子どもたちや女性が今回のような痛ましい事件に巻き込まれることのない、平和な暮らしです。
命と健康を守ることを何よりも大切にする医師・歯科医師の団体として、二度とこのような事件を起こさないためにも、福田首相と日本政府に対し、国の主権を守り、事件の根源にある不平等な地位協定の抜本的を見直し、沖縄への新基地建設をはじめ全国の米軍基地強化はやめ、米軍基地の縮小・撤去、米兵犯罪防止の実効性ある対策などをおこなうこと。そして、米国に対し断固たる対応で問題解決をはかるよう強く要請します。