医師削減を決めた過去の閣議決定を無視する麻生首相の暴言に断固抗議する2008年11月20日
いま日本は、政府による長年の医療費抑制政策とその帰結である医師不足によって、地域医療が崩壊しつつある。とくに救急医療、産科医療、小児救急に顕著に現れている。ところが、麻生太郎首相は11月19日、全国知事会議で、地方の医師不足に関連し、「地方の病院での医者の確保の話しだが、自分で病院経営しているから言うわけじゃないけど大変だ。社会的常識がかなり欠落している人が多いんで」とのべ、地域医療を守っている医師を誹謗しただけでなく、医師不足の責任について、「責任はおたくら医者の話じゃないんですか。しかも医者の数を減らせ減らせ、多過ぎると言ったのはどなたでしったっけ」とも発言し、医師団体に責任転嫁した。二階俊博経済産業相が10日にのべた、「何よりも医者のモラルの問題だと思いますよ。忙しいだの、人が足りないだのというのは言い訳にすぎない」との暴言と軌を一にするものである。今日の深刻な医師不足を解決しようとする姿勢がまったく見えない麻生首相は行政府の長として失格と言わざるを得ない。
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