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厚生労働省保険局医療課 課長
佐藤 敏信 殿

平成21年6月9日
全国保険医団体連合会
情報通信ネットワーク部長
本田 孝也

外来管理加算で240億円の算定根拠についての要請書


6月3日の中医協において、遠藤会長は20年改定時に、外来管理加算がどういう試算の元で議論がされたのかについて、「まずその時にこの240億円というものが、若人に限定していた額なのか全体なのか、どういう算定根拠で行われたのかということについては、平場では医療課長の発言のように議論はされなかった。」と述べ、「我々委員としても算定根拠はどういうことだったのかという議論をするべきだったということを含めて反省する。今後は出来るだけ算定根拠等々については表に出して議論するようにしたい。」と発言された。遠藤会長の公正かつ真摯な姿勢に心より敬意を表したい。

しかし、前回中医協で資料の提出を求められたにもかかわらず、貴職が提示したのは外来管理加算に関する財政的考え方のみで、具体的にどのようにして試算されたのかの説明はなされなかった。

保団連は08年7月の時点で、森光(前)課長補佐より240億円の試算は若人のみの試算であること、試算は「時間外診療の実態調査」のデータをもとに行われたことを確認している。

また、08年7月9日の中医協で、原(前)医療課長は「5分で切った場合にどの程度の財源が要るかということにつきましては、私どもで行いました時間外診療に関する実態調査のデータを使いながら算出をした」と「時間外診療に関する実態調査」のデータをもとに試算を行った事実を認めている。

08年2月1日の中医協で、原(前)医療課長は「例えば診療時間が6時間のところでざっと計算すると72人ですね、今の計算。ところが、そこの診療所から日々150人分の加算がもし出てきたとしたら、(中略)そこはやはり指導との連携が多分必要になるだろうと思います。」と述べ、丸山委員の「200億という現実のお金が浮くのかどうか、どうして浮くのかその手法をお伺いしたいのです。」という質問に対して、「診療時間というものは当然分かっておりますので、総診療時間にそれこそ12を掛ければ(外来管理加算を算定できる)マキシマムは出てきます。そことあとは先ほどアローアンスがありますので、そこを差っ引いて現在の金額からそこを引くと当然それだけ出てくる」と具体的に試算の方法を示している。これは森光(前)課長補佐に対する保団連の「どのようにして試算したのか」という質問に対する「はみだした分を合計したら、それくらいになった」との回答(口頭)とも一致している。

保団連は08年9月18日の貴課との懇談において、この試算式について再三にわたり確認を求めた。しかし、貴課は「中医協は公開の会議で、資料も公開して行っている。議論の経過というのは皆さんご承知されている。計算の内容・方法等も議論の中でしっかりやっていただいた上で、結果的にその額が出てきている。」との答弁を繰り返すのみであった。これは6月3日の中医協における遠藤会長の「平場では医療課長の発言のように議論はされなかった。」との発言と明らかに矛盾するではないか。

知っていて隠すのはよろしくない。
5分ルールは「時間外診療に関する実態調査」のデータから作られた「平均診療時間のグラフ」を参考資料として、外来管理加算で240億という試算のもとに議論され、最終的に公益側委員の苦渋の選択によって決定された。240億円が若人のみの試算値であり、その試算自体が適正なものでなかったのなら、中医協における議論も、公益側委員の判断も当然変わったはずである。

20年改定から1年余りが経過した。5分ルールに縛られて診療を余儀なくされている開業医、勤務医の身にもなってもらいたい。
「時間外診療に関する実態調査」の委託契約期間は平成20年3月31日までであり、調査結果は個表データも含めて、既に厚生労働省に納入されているはずである。
次回中医協において、240億円がどういう算定根拠で行われたのかを、真実のままに明らかにされることを強く要請するものである。

以上