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内閣総理大臣 鳩山 由紀夫 殿
外務大臣   岡田 克也 殿


2009年11月12日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

核兵器廃絶のためのリーダーシップの発揮を求める要請

 

私たち全国保険医団体連合会は、全国の医師・歯科医師10万人の団体です。
私たちは、日本の新政権が核兵器廃絶に向けて「国際社会の先頭に立つ」といち早く表明されたことを、心より歓迎します。そして、鳩山首相が9月24日の国連総会演説で、核軍縮・核不拡散を日本の5つの優先課題の一つとして掲げられたこと、さらに、同日の国連安保理演説で「核軍拡の連鎖を断ち切る」ことが「被爆国としての道義的責任」であると述べられたことを高く評価します。

オバマ米大統領が「核兵器のない世界」に向けて行動すると宣言したことで、核廃絶に向けた世界的な潮流は、かつてないほどに勢いを増しています。私たちは、日本政府が、こうした世界的な流れを加速させ、一日も早い核兵器の廃絶が実現するような具体的な行動をとることを求めます。

私たちは、人命を守ることを何よりも大切にする医師、歯科医師の団体として、「いかなる戦争も容認できない。私たちは歴史の教訓に学び、憲法の理念を体して平和を脅かす動きに反対し、核戦争の防止と核兵器廃絶が現代に生きる医師の社会的責任であることを確認する」ことを使命としています。
来年5月には、核不拡散条約(NPT再検討会議)が開催されます。
その立場から私たちは、以下の点のリーダーシップを発揮し、ただちに具体的行動をとることを要請します。

(1) 核保有国は、核兵器を廃絶すること。そのために国連と核保有国をはじめとするすべての国の政府が、核兵器全面禁止・廃絶の国際協定の実現にむけ、すみやかに協議を開始すること。

(2) 政府と被爆者団体が合意した「原爆症認定集団訴訟の終結に関する基本方針に係る確認書」にもとづき、早急に全ての裁判の解決をはかること。現行の原爆症認定基準を廃止して、原爆被害の実態に沿った新しい認定制度とすること。