厚生労働大臣 長妻 昭 殿
厚生労働副大臣 長浜 博行 殿
厚生労働副大臣 細川 律夫 殿
厚生労働大臣政務官 足立 信也 殿
厚生労働大臣政務官 山井 和則 殿
2010年8月6日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇
高齢者医療制度の「公聴会」についての抗議と開催方法等の
改善を求める
厚生労働省は、8月2日に福岡で、8月4日には仙台で「高齢者のための新たな医療制度等について(中間とりまとめ)案」に関する「公聴会」を開催した。
出席した医師、歯科医師から、「公聴会」の体をなしていない、強く抗議するとともに、厚生労働省は猛省すべきとの声と報告が当会にも寄せられている。
福岡会場では170人、仙台会場では190人もの参加者から意見・質問が提出されたにもかかわらず、発言が認められたのは、わずかに4〜5人のみであった。しかもその人選自体も恣意的といわざるを得ない。今回の「公聴会」は、全体として一方的な説明が行われだけで、さまざまな声を最初から黙殺するかのような運営だったと報告を受けている。これでは「公聴会」の名に値しない、その場を取り繕う形式上の会合とのそしりは免れない。
後期高齢者医療制度は、当事者を初め広範な国民が現行制度の即時廃止を求めている。当面、老人保健法に戻して、国民的討議を保証する中で、より多くの国民の意見を反映し、最終的には国が責任を持って患者・国民の受療権を保障する制度確立が必要である。
私たちは、福岡・仙台での「公聴会」の運営方法について強く抗議するとともに、貴職を初め厚生労働省に対して猛省を求める。@出席者の意見を聞く場にふさわしい運営に改めること、A少なくとも高齢者をはじめ医療サービスを提供する当事者の発言を保障すること。同時に貴職の責任で、患者・国民生活の実態に配慮し、受療権が保証される制度確立に向けて誠意を持って邁進されるよう強く要望する。