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内閣総理大臣 菅  直人 様
厚生労働大臣 細川 律夫 様
環境大臣   松本 龍  様


2011年5月15日
全国保険医団体連合会
公害環境対策部長 野本哲夫

東日本大震災でのアスベスト等有害物質対策の要望
                  


 東日本大震災から2カ月余が経過し、復旧作業にかかるアスベスト等有害物質対策はきわめて重要な課題となっています。
  大震災後に関係省より本件関連通知が各都道府県宛等に既に出されてはおりますが、復旧作業にあたる労働者・ボランティア、地域住民や現地の実情に十分配慮した下記対策を要望します。

1.労働災害等防止対策について
   アスベスト等有害物質の環境測定やハザード・マップ作成等下記項目の徹底
1)復旧作業現場及び周辺地域のアスベスト濃度測定
    被災地における早急な濃度測定と結果の速やかな公表、対策の実施。
2)「災害時における石綿飛散防止に係る取り扱いマニュアル」の徹底等
    平成19年度版同マニュアルの徹底と津波被害に対応した改訂・見直し。
3)ハザード・マップ作成と徹底等
    アスベスト等有害物質が飛散・流出している可能性がある関連建築物、保管施設等を特定したハザード・マップの早急な作成の徹底。また有害物質が存在する可能性のある場所の表示の徹底。
4)粉塵・微生物対策(感染症)の強化
   
2.アスベスト等曝露の防止等の安全対策について
    労働安全衛生法等関係法令に基づく有害物質の曝露防止対策を徹底する。関係自治体職員等による巡回指導・教育の徹底ときめ細かな防止用具の使用状況等の把握の徹底。必要な用具等の無償提供など下記項目の徹底。
   1)保護具の支給と適切使用
   2)安全衛生教育の徹底 
   3)用具等の無償提供
 
3.健康管理等
    アスベスト等有害物質による健康被害に対する健康管理、健康相談、経年的健康診断と補償体制の確立。呼吸不全・喘息患者、肺炎対策。

                                  以上